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「銃おとり捜査」ロシア人男性の再審無罪確定 札幌地裁

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北海道小樽市で1997年、 銃刀法違反容疑で現行犯逮捕され、 懲役2年の 実刑判決を受けて服役したロシア人の アンドレイ・ ナバショーラフさん(47)の 再審公判で、 札幌地裁(中桐圭一裁判長)は7日、 無罪とする…
北海道小樽市で1997年、銃刀法違反容疑で現行犯逮捕され、懲役2年の実刑判決を受けて服役したロシア人のアンドレイ・ナバショーラフさん(47)の再審公判で、札幌地裁(中桐圭一裁判長)は7日、無罪とする判決を言い渡した。検察側は同日、上訴権を放棄したため、ナバショーラフさんの無罪が確定した。 元船員のナバショーラフさんは97年11月、小樽港で拳銃1丁と実弾16発を所持していたとして起訴された。再審でもナバショーラフさんは起訴内容を認めたが、弁護側は拳銃を持ち込む意思がなかったのに、北海道警側がロシアから持ち込むよう誘導した「違法なおとり捜査」だったとして無罪を主張した。検察側は証拠調べを請求せず、「おとり捜査」の実態に踏み込んだ審理はされなかった。 この日の判決は、「捜査協力者が中古車と拳銃の交換を持ちかけた典型的な犯意誘発型のおとり捜査で、重大な違法があった」などと認めた再審請求審の決定を引用。「検察官は弁護人の主張に一切反論せず、有罪立証を放棄した。論告でも無罪が言い渡されるべきだと述べた」と指摘し、「証拠がなく、犯罪の証明がない」と結論づけた。違法な捜査があったかについては判断を示さなかった。 ナバショーラフさんは98年に懲役2年の実刑判決を受けて服役。出所後に強制送還された。弁護団は2013年、捜査を担当した元道警警部の証言などを新証拠として再審を請求。札幌地裁と札幌高裁が昨年、再審開始を認めていた。 札幌地検の山口英幸次席検事は「検察官が有罪の立証をしなかったことから無罪が言い渡されたと承知している」とコメント。道警の外崎雅洋刑事企画課長は「無罪判決を真摯(しんし)に受け止め、今後の捜査にいかしたい」とのコメントを出した。(坂東慎一郎)

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