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「テロ対策」「監視社会だ」 「共謀罪」衆院審議入り

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「共謀罪」 の 趣旨を盛り込んだ組織的犯罪処罰法改正案が6日、 衆院本会議で審議入りした。 安倍晋三首相は東京五輪などを控え、 「テロ対策は喫緊の 課題」 として成立を急ぐ姿勢を強調。 民進、 共産両党は「監視社会を…
「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織的犯罪処罰法改正案が6日、衆院本会議で審議入りした。安倍晋三首相は東京五輪などを控え、「テロ対策は喫緊の課題」として成立を急ぐ姿勢を強調。民進、共産両党は「監視社会をつくる」などと法案の危険性を指摘し、自由と社民を含めた野党4党は廃案を訴えている。基本的人権を制約しかねない法案だけに、審議の行方は後半国会最大の焦点となる。
与野党はこの日の日程でも激しく対立。野党4党が先に提出された性犯罪を厳罰化する刑法改正案を優先するよう求めたが、与党が拒み、議院運営委員長の職権で審議入りを決めた。金田勝年法相が趣旨説明を行った後、各党の質疑に入り、安倍首相は「我が国が、テロ組織による犯罪を含む国際的な組織犯罪の抜け穴となることを防ぐ」などとして、テロ対策にとって法案の早期成立が必要であるとした。
これに対し、民進党の逢坂誠二氏は質疑で「テロ対策を口実に成立を画策するのは実に姑息(こそく)な手口だ。法案はテロ対策の万能薬ではない」と指摘。共産党の藤野保史氏は「誰もが(処罰の)対象になりうる」としたうえで、「ひとたび内心を処罰する法律をつくれば、時の政権と捜査機関次第で、恣意(しい)的に解釈される」との懸念を示した。
政府・与党は6月18日の会期末までの成立を図るため、4月中または大型連休明けの衆院通過をめざす。5月下旬には法整備の必要性の根拠としている国際組織犯罪防止条約が署名されたイタリアのシチリア島でG7サミットが開かれるため、テロ対策強化をアピールしたいとの思惑もある。
一方、野党4党は廃案をめざす立場で一致。答弁が不安定な金田法相に照準をあわせ追及を強める。民進は6日、枝野幸男前幹事長を本部長とする「共謀罪」対策本部を設置。国会論戦だけでなく、世論を巻き込んだ反対運動を展開していく方針だ。日本維新の会は法案の修正を求めている。
法案が付託された衆院法務委員会では、民法改正案の7日の審議終了を主張する自民党の古川禎久筆頭理事が、委員長の議事進行に異を唱えて机をたたいたうえで辞意を漏らし、その後撤回するなど混乱。与党は野党に陳謝して事態収拾を図ったが、野党は「古川氏が交代しない限り審議に応じられない」と反発。11日から「共謀罪」法案の委員会審議に入る与党のシナリオは早くも狂い、12日以降にずれ込む見通しだ。(田嶋慶彦)

〈「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織的犯罪処罰法改正案〉 「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」のメンバーが、資金や物品の手配、下見その他の「準備行為」を行うことを要件に、計画段階から罪に問う内容。小泉政権で3回にわたり提出し、廃案となった共謀罪法案を衣替えした。政府は国際組織犯罪防止条約締結とテロ対策のために必要だとして、「テロ等準備罪」の呼び名を使っている。

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