SHARE

東芝の 半導体メモリー事業の 売却先を選定する入札を巡り、 台湾の 鴻海(ホンハイ)精密工業が米国に巨額投資を計画するなどの 買収案を提示していることが判明。 有力候補の 4陣営の 中では劣勢とされていた鴻海が、 なりふり構わず巻き返しに出ることで、 買収合戦は激しさを増すことになりそうだ。 【宮川裕章、 秋本裕子】
東芝の半導体メモリー事業の売却先を選定する入札を巡り、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が米国に巨額投資を計画するなどの買収案を提示していることが判明。有力候補の4陣営の中では劣勢とされていた鴻海が、なりふり構わず巻き返しに出ることで、買収合戦は激しさを増すことになりそうだ。【宮川裕章、秋本裕子】
鴻海は、米国や韓国の半導体大手を含む有力候補4陣営の中で、最大の約3兆円の買収額を提示しているとみられる。しかし技術流出を懸念する日本政府が難色を示し、外為法の審査などで阻止される可能性があるため、買収は困難との見方が強まっていた。
起死回生のために鴻海が打ち出したのが、買収に伴う米国への巨額投資と雇用創出策によって米政府を「味方」につける戦略だ。
トランプ政権は雇用のために輸出や国内への投資拡大を目指している。今回の提案は、これらのテーマについて日米両政府が協議する18日の日米経済対話を前にしたタイミングで浮上。日米台連合による巨額投資を米政府が支持すれば、日本政府も買収を認めざるを得なくなる可能性がある。買収企業への鴻海の出資比率は2割に抑え、日米企業を8割とするのも、日本政府の警戒感を和らげる狙いがあるとみられる。
鴻海は経営危機に陥っていたシャープを巡り、経済産業省所管の官民ファンド、産業革新機構と買収争いを繰り広げ、買収額を引き上げるなどして当初の劣勢をはね返し、勝利した経緯がある。今回も経産省などは、日本企業に協力を呼び掛けて、革新機構などを加えた「日本連合」による買収を模索するが、日本企業の動きは鈍く、実現は見通せないのが実情だ。
ただ、鴻海の提案もアップルやアマゾン、デルなどの有力企業から出資について了解を得られたかどうかは明らかではなく、日本政府の警戒感も容易には解消しそうにはない。東芝は6月には売却先を決めたい考えだが、米ウエスタン・デジタルや米ブロードコム、韓国SKハイニックスは依然有力候補として買収を目指しており、今後も激しい争いが続きそうだ。

Similarity rank: 1
© Source: https://mainichi.jp/articles/20170420/k00/00m/020/156000c All rights are reserved and belongs to a source media.