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日韓首脳、配慮と火花 「慰安婦」さや当て

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安倍晋三首相と韓国の 文在寅(ムン・ ジェイン)大統領が11日、 初対話に臨んだ。 関係改善を志向する双方が配慮を見せ合い、 首脳会談の 早期実現を探る運びになった。 ただ、 従軍慰安婦問題をめぐる文氏の 強硬姿勢も
安倍晋三首相と韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が11日、初対話に臨んだ。関係改善を志向する双方が配慮を見せ合い、首脳会談の早期実現を探る運びになった。ただ、従軍慰安婦問題をめぐる文氏の強硬姿勢も垣間見え、日韓の歴史問題が、なお火種としてくすぶる可能性は高いとみられる。 首相官邸に入る安倍首相(11日) 昨年12月、韓国・釜山の日本総領事館前に少女像が設置され、日本は長嶺安政駐韓大使を約3カ月にわたり一時帰国させる強い対抗措置をとった。慰安婦問題について「最終的かつ不可逆的な解決」をうたう2015年の順守は、安倍政権の譲れない一線だった。 首相は日韓合意をめぐり「国際社会からも高く評価された合意を、責任を持って実施していくことが重要であり、韓国の新政権にも様々なルートで伝えてきている」と伝えた。直接的ではなく「やんわりと」(首相周辺)した表現を使い、配慮を示した。撤去を求めてきた少女像もあえて話題にしなかった。 中国の習近平国家主席と電話会談する韓国の文在寅大統領(11日、ソウルの大統領府)=聯合・共同 韓国側の説明では、文氏は「韓国国民の大多数が情緒的に受け入れられないのが現実だ」との認識を示しつつも、就任前に表明してきた「再交渉」には触れなかった。文氏は安倍首相がかねて唱えてきた「未来志向」という言葉を繰り返した。 日本側は慰安婦問題に関する文氏の発言の詳細を公表していないが、韓国側によると、文氏は首相に慰安婦問題で日本軍の関与を認めた1993年の河野洋平官房長官談話などの「内容と精神を継承し尊重する姿勢が必要だ」と伝えた。 文氏が秘書室長を務めた盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権は、日本政府に慰安婦問題の法的責任を追及する方針を打ち出した。文氏は「過去の歴史問題は賢く克服することを望む」とも述べ、「解決済み」として慰安婦問題の蒸し返しを回避したい安倍政権へのけん制も忘れなかった。 「貴大統領とは必ずうまくやっていけると信じている」と電話協議の最後をこう結んだ安倍首相。日本が議長国を務める日中韓サミットの早期開催への調整を進めつつ、遅くとも7月にドイツで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議では会談に臨むことになる。

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