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財務次官が辞任 テレ朝「社員セクハラ被害」 政権さらに打撃

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麻生太郎財務相は18日、 記者団に対し、 週刊新潮で女性記者に対するセクハラ発言疑惑が報じられた福田淳一財務事務次官から辞任の 申し出があり、 認めたと発表した。 福田氏はセクハラについては否定しているもの 、 テレビ朝日は19日午前0時に記者会見し、 同社の 女性社員が福田氏からセクハラ被害を受けたことが判明し
麻生太郎財務相は18日、記者団に対し、週刊新潮で女性記者に対するセクハラ発言疑惑が報じられた福田淳一財務事務次官から辞任の申し出があり、認めたと発表した。福田氏はセクハラについては否定しているものの、テレビ朝日は19日午前0時に記者会見し、同社の女性社員が福田氏からセクハラ被害を受けたことが判明したとして、同省に抗議すると発表した。財務省では、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書の改ざん問題を巡る混乱の責任を取り、前理財局長の佐川宣寿国税庁長官が辞任したばかり。相次ぐ不祥事によるトップ辞任に麻生氏の責任を問う声が高まるのは必至で、安倍晋三政権に打撃となりそうだ。
福田氏は麻生氏の発表後、記者団の取材に応じ「次官としての職責を果たしていくことが困難な状況になっていると考え、辞職を申し入れた」と述べた。政府は閣議で辞任を承認する見通しで、当面は矢野康治官房長に職務を代行させる。
週刊新潮は12日発売号で、福田氏が複数の女性記者に対しセクハラ発言を繰り返したと報じ、福田氏とみられる音声データも公開した。これに対し福田氏は「私に関する記事については事実と異なるものと考えている。あんな発言をしたことはありません」と否定。音声についても「自分のものか分からない」と述べ、「裁判のなかで争ってまいりたい」と、名誉毀損(きそん)で新潮社を提訴する意向を改めて示した。
一方、テレビ朝日の篠塚浩報道局長は記者会見で、「当社社員に対するセクハラ行為があったのは事実と考えている」と反論した。この社員は約1年半前から取材目的で複数回、福田氏と2人で会食する機会があったが、福田氏のセクハラ発言に悩まされており、身を守るために会話を録音。社内で上司に福田氏の行為を報道するよう進言したが断られたため、週刊新潮に連絡し、録音の一部を提供したという。
テレビ朝日は録音内容の確認や関係者からの聴取などの調査の結果、セクハラ被害があったと判断。篠塚局長は「福田氏による当社社員を傷つける数々の行為と、その後の対応について、財務省に対し正式に抗議する」と述べた。
福田氏はこれまで一貫して疑惑を否定しており、財務省は顧問契約を結ぶ弁護士事務所に調査を依頼し、報道各社の女性記者に協力を要請。しかし、セクハラ被害者に名乗り出るよう求める調査手法に対し批判が広がるなど、与党内からも福田氏の辞任を求める声が高まっていた。
福田氏は1982年に東京大法学部を卒業し大蔵省(現財務省)に入省。官房長や主計局長を経て2017年7月に次官に就任した。財務省の事務次官が任期途中で辞任するのは、大蔵省接待汚職事件のあった98年以来となる。【井出晋平】

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