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グラウンドが浸水、地域の復旧も手伝う球児 熱戦を誓う

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梅雨明けした近畿では10日、 滋賀、 京都、 北大阪の 各大会で計11試合が予定されている。 11日には和歌山大会が開幕する。 西日本豪雨の 被害が大きかった地域では、 西兵庫大会が11日、 東兵庫大会と愛媛大会は…
梅雨明けした近畿では10日、滋賀、京都、北大阪の各大会で計11試合が予定されている。11日には和歌山大会が開幕する。
西日本豪雨の被害が大きかった地域では、西兵庫大会が11日、東兵庫大会と愛媛大会は12日、岡山大会は予定通り13日からの予定。広島は、大会の開幕を17日に延期している。
西日本豪雨は球児たちの夏にも影響を与えている。
昨春の選抜大会に出場した帝京五(愛媛県大洲市)では河川の氾濫(はんらん)でグラウンドが浸水した。
大洲市は市内を流れる肱川(ひじかわ)が氾濫して水浸しになり、約3千世帯が床上浸水するなどの被害を受けた。
「湖みたいだった」。7日朝、グラウンドの隣にある寮の玄関から様子を見た高木駿君(1年)は、ひざの高さまで浸水したグラウンドを見て驚いた。
部室や監督室にも水が入り、ヘルメットやボールが水につかった。寮は無事だったが食事を作る担当者が来られず、部員らは9日まで先生や部員の親が運んでくれたカップラーメンや弁当などを食べて過ごしたという。8日午後になって、部室から水をかき出す作業を始めた。
市内の自宅から通う井上颯大君(2年)の家は1階が浸水。7日朝、起きると水がひざの高さまで来ていて、午後3時すぎには2メートルぐらいの高さにまで水位が上がった。井上君は家族と2階に避難して無事だったが、その後は自宅の掃除に追われ、「自然は怖い」と実感したという。「野球は野球で切り替えてやる」と前を向いていた。
部員約40人のうち、避難所生活となった生徒はいないが、9日は朝から、休校となった学校でグラウンド整備をしたり、水に浸ったボールを干したりする復旧作業に追われた。その後、小林昭則監督(50)が地元の清掃作業に人手が足りないと聞き、部員で手伝うことに。近くの公民館や店舗に駆けつけて掃除したり、給水所を訪れた住民の車まで水を運んだりした。
10日開幕予定だった愛媛大会は12日に延期になった。熊谷勝春主将(3年)は「こういう状態だけど野球は頑張ろうと思う。(被害にあった人を)元気づけたい」と話した。(寺田実穂子)

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