Home Japan Japan — in Japanese 夏休み、ボランティア求む 交通事情で偏在も

夏休み、ボランティア求む 交通事情で偏在も

283
0
SHARE

西日本豪雨の 被災地では、 まだ大勢がボランティアの 力を求めている。 14~16日の 3連休の 後、 平日にはボランティアの 人数は減ったが、 この 週末は再びボランティアが増えることが期待される。 一方で交通事情の 悪い現場を抱える自治体にはボランティアが入りにくく、 偏在は続きそうだ。
西日本豪雨の被災地では、まだ大勢がボランティアの力を求めている。14~16日の3連休の後、平日にはボランティアの人数は減ったが、この週末は再びボランティアが増えることが期待される。一方で交通事情の悪い現場を抱える自治体にはボランティアが入りにくく、偏在は続きそうだ。
広島、岡山両県社会福祉協議会によると、3連休の中日だった15日は5000人を超えるボランティアが活動したが、17日以降は4分の1程度に減った。
広島市では3連休中の多い日には1日で1000人を超えるボランティアが、被害の大きかった安芸区などで活動。市災害ボランティア本部の担当者は「まだ活動できない地域もある。夏休みの学生さんが来てくれれば」と期待する。
広島県呉市は、広島市と結ぶJR呉線や高速道路が不通で一般道は渋滞が激しい。市ボランティアセンターは「市外から来てもらって午前9時に受け付けをするには、何時間も前に出発してもらわなければいけない」と説明し、自治会への協力要請など地元住民によるボランティアを重視。連日の猛暑で1回の活動を3時間程度に抑えており、人手不足に拍車をかける。
同県坂町ではボランティアの活動が始まったのは12日。被害の大きい同町小屋浦の小学校には19日にボランティアセンターの出先が開設されたが、町社協は「要請に応えられていない場合もあり得る」と認める。20日、自宅にたまった泥を運び出していた立畠正博さん(80)は、まだボランティアの手を借りておらず、「作業が進まず落ち着かない」。
岡山県倉敷市社協は広範囲に浸水した真備町地区で活動。県内で活動するボランティアの3割以上が、市内での実績だ。職員は総出で受け入れ準備に当たるが、学生が増える時期だけに担当者は「バスの配車や誘導などの受け入れ側のスタッフが足りない」と話す。
「人もバスも全てが足りない」。愛媛県宇和島市社協の担当者は悲鳴を上げる。土砂崩れで道路が寸断されていたが、約100キロ北の松山市と結ぶ主要道が開通。18日から全国でのボランティア募集を始め、担当者は週末のボランティアに期待するが、懸念は立地だ。
宇和島市は知名度があり、特産のミカン畑の崩壊などで報道も多いが、松山市との間にある大洲市や西予市の被害も大きい。熊本県から駆け付けた石本誠さん(65)は「(宇和島市から離れる)八幡浜市に宿泊しているため、宿泊地から近い大洲市での活動にした」。宮崎県から来た桑原君代さん(64)は「宇和島は県外募集をしていなかったので大洲にした」と話した。【柴山雄太、真栄平研、中川祐一、宮原健太】

Continue reading...