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首都で白人至上主義者集会 数十倍の市民が抗議

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南部バージニア州シャーロッツビルでの 衝突事件1年 【ワシントン國枝すみれ】 米南部バージニア州シャーロッツビルで白人至上主義者が抗議する市民と衝突して死者が出た事件から12日で1年を迎えた。 白人至上主義者は首都ワシントンの ホワイトハウス前で集まったが、 数十倍の 数の 市民が「帰れ、 ナチ」 「恥を知れ」 と抗
【ワシントン國枝すみれ】米南部バージニア州シャーロッツビルで白人至上主義者が抗議する市民と衝突して死者が出た事件から12日で1年を迎えた。白人至上主義者は首都ワシントンのホワイトハウス前で集まったが、数十倍の数の市民が「帰れ、ナチ」「恥を知れ」と抗議の声を浴びせた。
「白人公民権」のための集会には約400人の白人至上主義者の参加が予定されていたが、実際に集まったのは20人ほど。主催者の一人は米メディアに対し「一度にあまりにも多くの移民が入って来れば、もはや同じ米国ではなくなる。今の米国は数十年前とは違う国になってしまった」と反移民の立場を主張した。参加者らは警官隊に取り囲まれ、地下鉄の駅からホワイトハウス前の公園まで約1・3キロを行進した。
白人至上主義者に反発して集まった抗議者の一人、バージニア州アーリントン在住のカリー・フィジオックさん(35)は「西欧の民主主義や多民族が共生する社会が(何もしないでも)当然続くものだと考えてはいけない。守るためには闘わないとだめだ」と話した。大学生のマギー・ベルさん(19)も「米国、それもホワイトハウスで白人至上主義者が行進できることにフラストレーションを感じる」と怒った。
一方、シャーロッツビルでは12日、1年前に白人至上主義者の暴走車にはねられ死亡したヘザー・ヘイヤーさん(当時32歳)の追悼式が行われた。
母親スーザン・ブロさん(61)はCNNテレビに「娘が生きていたら『私に注意を払うのではなく、目の前にある人種差別に注目して』と言っただろう」と話し、この国の差別問題を放置すれば「数年後にまた同じことが起きる」と警告した。
ブロさんは娘の死後に全米から寄せられた弔慰金を使い、非暴力に社会を変革しようとする若者のためにスカラシップ基金を設立した。「彼ら(白人至上主義者)は娘の手からバトンをはたき落としたが、私が拾い上げ、さらに多くの人に渡している」とNPRラジオの取材に答えている。
バージニア州政府は10日夜から13日まで全州に非常事態宣言を発令し、機動隊を投入して警戒にあたった。
白人至上主義者は昨年8月11日、南北戦争時に南軍を率いたロバート・リー将軍の銅像保存を訴える目的でシャーロッツビルに集合し、ユダヤ人排斥のメッセージを叫びながら行進した。翌12日には白人至上主義に抗議する市民との間で殴り合いの衝突が起き、暴走車にはねられたヘイヤーさんが死亡した。

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