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「コングロマリット」解体相次ぐ今、GAFAMの行方を考える

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大手IT企業はコングロマリットに準じる企業体を形成しつつある。それが可能なのは、それらの企業が成長しているからだ。しかしいずれは、その流れが止まる可能性もあるかもしれない。
コングロマリット(巨大複合企業体)は時代遅れな存在になったのかもしれない。大手IT企業は、そのことに気づいているだろうか。 コングロマリットに関する最近の動きを見てみよう。 ほかにも色々と例を挙げることができる。例えば、AT&Tもメディア事業を分離する計画を 明らかに している。 こうしたコングロマリットの解体が起こっている理由は単純で、大きくなりすぎて動きが鈍くなってしまったからだ。会社を分割することで、分割後の企業は力を集中できるようになり、パフォーマンスを向上させることができる。成長が止まると、コングロマリットを正当化する理由も消えてしまう。コングロマリットを正当化してきた「優れた経営者はどんなビジネスでも経営できる」という主張は、徐々に色あせつつある。 「 Everybody Wants to Rule the World 」の著者であるRay Wang氏は、最近のインタビューで、コングロマリットの戦略には欠陥があると述べている。それでも、コングロマリットが競争力を発揮する方法はある。それには、ジョイントベンチャーを作り、エコシステムを形成し、投資家を呼び込む必要がある。 Honeywellの量子ソリューション事業とCambridge Quantum Computingが合併 して、新会社を設立した事例がそれだ。 Wang氏は、「既存企業がこれらの業界で革新的なスタートアップのポートフォリオを形成するには、もっとジョイントベンチャーを立ち上げていく必要がある」と説明している。「それがレガシー企業が成功する方法だ。レガシー企業は、ポートフォリオを支配する企業であるべきだ」 ここでの問題は、大手IT企業はいつレガシー企業になるのかということだ。大手IT企業は、コングロマリットに準じるような企業体を形成しつつある。それが可能なのは、それらの企業が成長しているからだ。しかし、大手IT企業にも、従来のコングロマリットが晒されているのと同じ力が働いており、いずれは分割の方向に進むことになる可能性もある。事実、 Hewlett-Packard(HP) がHP Inc.

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