Home Japan Japan — in Japanese 上司に「AIをやれ」といわれたら–機械学習プロジェクトで成果を出すために(前編)

上司に「AIをやれ」といわれたら–機械学習プロジェクトで成果を出すために(前編)

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AIやデータ分析・ データ活用といえば、 主にインターネットで事業を展開している企業に限定された話だと思っている方も多いかもしれません。 しかし、 AIや機械学習の 波は、 どの ような業界にも押し寄せています。 本稿では「機械学習をビジネスに活用するためにはどうしたらいいか」 という疑問を、 より現実的な解を用いて考えていきたいと思います。
機械学習などAIテクノロジやデータ分析・データ活用が有効な分野といえば、主にインターネットで事業を展開している企業に限定された話だと思っている方も多いかもしれません。
事実、これらの技術を活用するには大量のデータが必要となり、IT技術をフル活用するインターネット系の業界で先行して発達してきました。
しかし、AIや機械学習の波は、どのような業界にも押し寄せています。多くの企業は既にデータウェアハウスやデータマートの整備を進めており、販売データやマーケティングデータなど、デジタル化しやすいものから活用を始めています。
2017年はIoTの進展により、これまで保管や利用が十分でなかったアナログデータのデジタル化と活用の取り組みが一段と進むでしょう。
また、昨今の事業環境は非常に速いスピードで移り変わるため、高速にPDCAを回していくことが求められます。
こうして、まさに「デジタル化 × 高速PDCA」を実現する手段として、AIによる自動判断や自己学習によるリアルタイムでの精度向上がビジネスの現場で活用されるようになっています。
AIに関する技術は重要ですが、その開発は専門家でない人にとってはまだハードルが高いことも事実です。その上、専門家の数も限られ、そう簡単に必要な人材の採用ができるとは限りません。
そのため、本稿では「機械学習をビジネスに活用するためにはどうしたらいいか」という疑問を、より現実的な解を用いて考えていきたいと思います。初めての機械学習プロジェクトを立ち上げ、成功させる一助になれば幸いです。 ビジネス課題と解決方法の明確化
一般的なプロジェクトの例にもれず、機械学習の活用についても「ビジネス上の課題」を考えることから始めます。課題を解決する手段として機械学習の活用が最良ということであれば、プロジェクトとして立ち上げます。
肝心なことは、AIや機械学習の活用はあくまで手段であると認識することです。課題解決において別の手段(手作業によるラベリングなど)でも十分に費用対効果が見込める場合は、無理に活用する必要はありません。
手段と目的が逆になっていないか、基本的な検討事項ながら疎かにしてはいけません。

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