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都議選当選「自衛隊としてお願い」省内からも批判

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稲田朋美防衛相は27日、 東京都板橋区で開かれた都議選の 自民党候補の 集会に出席し、 「防衛省・ 自衛隊、 防衛相、 自民党としてもお願いしたい」 と支援を訴えた。 自衛隊の 政治利用と受け取られかねない発言に、 野党だけでなく政府・ 与党からも批判が出ている。
稲田朋美防衛相は27日、東京都板橋区で開かれた都議選の自民党候補の集会に出席し、「防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いしたい」と支援を訴えた。自衛隊の政治利用と受け取られかねない発言に、野党だけでなく政府・与党からも批判が出ている。
稲田氏は、隣接する練馬区に陸上自衛隊練馬駐屯地があることを挙げ、「防衛省・自衛隊と東京都がしっかりと手を携えていくことが重要だ。地元と政権との間をつなぐのは自民党しかない」とも述べた。
稲田氏は集会後、発言について「防衛省・自衛隊の活動に地元の理解と支援をいただいていることに感謝の気持ちを伝える一環として、そういう言葉を使った。あくまでも自民党として応援している」と記者団に釈明した。しかし、防衛省関係者は27日夜、「閣僚としての自覚が足りない」と稲田氏を批判した。
憲法第15条2項は「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と規定する。公職選挙法は第136条の2で公務員の地位を利用した選挙運動を禁止。自衛隊員は自衛隊法第61条によって、選挙権の行使を除く政治的行為が制限されている。防衛省や自衛隊が組織を挙げて特定の候補者を支援するかのような稲田氏の発言は、公務員の政治的中立性に対する有権者の疑念を招きかねない。
防衛省では、河野克俊統合幕僚長が5月23日の記者会見で、安倍晋三首相が自衛隊の存在を明記する憲法改正を提起したことについて「非常にありがたい」と発言し、批判されたばかりだった。【木下訓明】

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