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日報問題 防衛相、再調査を拒否

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衆院安全保障委員会は10日午前、 南スーダン国連平和維持活動(PKO)の 派遣部隊の 日報問題に関する閉会中審査を行った。 稲田朋美元防衛相に陸上自衛隊から日報データが存在するという報告があったかどうかについて、 防衛監察本部の 丸井博副監察監は「関係者の 証言があやふやで発言が特定できなかった」 と従来の 説明を繰り返した。 民進党は7月の 特別防衛監察結果の 再調査を求めたが、 小野寺五典防衛相は「徹底的に調査した」 と拒んだ。
衆院安全保障委員会は10日午前、南スーダン国連平和維持活動(PKO)の派遣部隊の日報問題に関する閉会中審査を行った。稲田朋美元防衛相に陸上自衛隊から日報データが存在するという報告があったかどうかについて、防衛監察本部の丸井博副監察監は「関係者の証言があやふやで発言が特定できなかった」と従来の説明を繰り返した。民進党は7月の特別防衛監察結果の再調査を求めたが、小野寺五典防衛相は「徹底的に調査した」と拒んだ。
安保委の冒頭で小野寺氏は、日報問題について「防衛省・自衛隊の情報公開に対する姿勢に国民の疑念を抱かせた。再発防止策を着実に実施し、風通しのいい組織文化を醸成する」と陳謝した。
稲田氏は2月13日と15日に岡部俊哉前陸上幕僚長ら陸自幹部と会議で同席したと認めているが、日報の報告を受けたことは否定している。これについて、7月28日の特別防衛監察結果は「日報データの存在について発言があった可能性は否定できない」と記述しており、国会審議の焦点になっていた。
丸井氏は、関係者への聴取について「個人の供述が明らかになる恐れがある」として具体的に言及しなかった。小野寺氏は特別防衛監察結果に関し、稲田氏に電話で「監察本部に述べた内容について間違いないか」と確認したことも明らかにした。
2月の会議に陸自幹部と同席した前統合幕僚監部総括官の辰己昌良審議官は、日報の存在について稲田氏に報告したかどうか問われ、「特別防衛監察に真摯(しんし)にお答えしている。これ以上申し上げることはない」と述べた。
安保委では、核・ミサイル開発を加速する北朝鮮に対してトランプ米大統領が軍事力行使に言及し、米朝間で緊張が高まっていることに関する質疑もあった。小野寺氏は「ティラーソン米国務長官は、まず外交で対応すると発言している」と述べたうえで、「防衛省・自衛隊はいついかなるときでも対応できる」と強調した。【木下訓明】
政府は2012年1月~17年5月、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に陸上自衛隊の施設部隊を派遣した。昨年7月に首都ジュバで大規模な武力衝突が発生した際、部隊が作成した日報について、陸自は情報公開請求に対し破棄したとして開示しなかったが、実際には保管されていた。日報には「戦闘」の記載があった。特別防衛監察は、組織的な隠蔽(いんぺい)があったと認定した。

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