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演説でEU離脱交渉の前進訴え 移行期間を提案

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【ロンドン矢野純一】 メイ英首相は22日、 イタリア中部フィレンツェで欧州連合(EU)からの 離脱方針について演説し「我々の 共通利益は交渉を成功させることだ」 と述べ、 停滞している離脱交渉の 打開案を打ち出した。 離脱による激変の 緩和策として2019年3月の 交渉期限後に約2年間の 移行期間を設けることを提案。 移行期間中も英国に割り当てられていたEU予算を支払うことを約束した。
【ロンドン矢野純一】メイ英首相は22日、イタリア中部フィレンツェで欧州連合(EU)からの離脱方針について演説し「我々の共通利益は交渉を成功させることだ」と述べ、停滞している離脱交渉の打開案を打ち出した。離脱による激変の緩和策として2019年3月の交渉期限後に約2年間の移行期間を設けることを提案。移行期間中も英国に割り当てられていたEU予算を支払うことを約束した。
メイ氏は「新しいパートナーシップを築く」とEUとの関係強化を強調。「世界が我々に注目している」と述べ、EU側にも交渉前進への協力を呼びかけた。
今年6月に始まった交渉で英国側は、離脱後のEUとの関係を定める貿易協定に関する交渉の早期開始を要求。貿易協定もないまま離脱が決まれば、EUとの貿易に高い関税がかかり、経済への悪影響が懸念されていた。だが、EU側は、英国が離脱に伴い負担する「手切れ金」や英国内に住むEU出身者の権利などで進展がない限り、貿易協定交渉には進まないと主張し、意見が対立していた。
メイ氏は手切れ金について、英国の20年までのEU予算負担分を最低ラインとして柔軟な姿勢を示し、英国側が求める貿易協定交渉入りを要求。貿易協定交渉で、離脱に伴うEU機関の移転費用の負担額などを「手切れ金」に積み上げるとみられる。
手切れ金の額は明かさなかったが、英メディアは、EU予算の負担額は約200億ユーロ(約2兆6800億円)と報じている。
また、移行期間について、初めて具体的に約2年間と説明。この間は現状と同様に、人や物、資金の移動の自由を維持するとみられる。
一方、完全に離脱する方針も改めて述べ、移民を制限することも表明した。貿易協定の具体案については明らかにしなかった。

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