韓国ロッテグループの 辛東彬(シン・ ドンビン、 重光昭夫)会長に13日、 実刑判決が下った。 控訴審の 行方はみえないが、 日本事業を率いた兄との 経営権争いを経て日韓ロッテを掌握した辛東彬被告の 不在。 経営混乱が
韓国ロッテグループの辛東彬(シン・ドンビン、重光昭夫)会長に13日、実刑判決が下った。控訴審の行方はみえないが、日本事業を率いた兄との経営権争いを経て日韓ロッテを掌握した辛東彬被告の不在。経営混乱が続くロッテはまた、新たな試練に直面した。 「惨憺(さんたん)たる思いだ。ことばも出ない」。ロッテ幹部は激しい動揺を隠さない。折しも韓国は平昌冬季五輪の開催中。大韓スキー協会の会長を務める辛東彬被告は裁判出席のため12日に平昌からソウルに戻り、判決後、平昌にとんぼ返りする予定だった。 朴槿恵被告を巡る一連の事件の中心にいる崔順実(チェ・スンシル)被告に対し、ソウル地裁は未遂分を含めて大手財閥から計230億ウォン以上の賄賂を受け取ったとして懲役20年の実刑を言い渡した。崔被告と朴被告が共謀関係にあったと認定した。朴被告の裁判にも影響を与えるとみられる。 ロッテの経営は混乱続きだ。2015年に日本のロッテホールディングス(HD)を率いた実兄・辛東主(シン・ドンジュ、重光宏之)被告との確執が表面化。創業者である父・辛格浩(シン・ギョクホ、重光武雄)被告も巻きこんだ内紛に発展した。一族が争う過程で横領や背任も明らかとなり、そろって訴追される身となった。 創業家内の争いを制した辛東彬被告は日韓ロッテを掌握。グループ改革に乗り出した。昨年10月には韓国ロッテグループを持ち株会社制に移行。創業家支配を支えてきた不透明なしくみを解消し、さらに改革を加速しようという矢先だった。 トップ不在の間、経営をかじ取りするのは辛東彬被告の右腕である黄●(たまへんに玉)圭(ファン・ガッキュ)副会長だ。辛東彬被告と共に代表権を持ち、辛東彬被告が経営戦略を立案、黄氏が実行する役割分担となっている。 すでに下された方針は黄氏が担うため経営が直ちに傾くことはなさそうだ。ただ、中長期的な懸案解決にはトップ不在が障害になる恐れがある。 ひとつは韓国ロッテの中核会社であるホテルロッテの上場問題だ。同社は日本側が株式の大半を握り、辛東彬被告が経営支配を固めるには上場により日本側の持ち分を減らす必要がある。 在韓米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の韓国配備による中国政府の「報復」で撤退を決めたロッテマートの中国事業の売却も課題。ロッテ幹部は13日、米国や東南アジアで検討する新規事業の「投資判断が遅れる可能性がある」と話した。留守を守る黄氏の手腕が問われる。 (ソウル=鈴木壮太郎、東京=森國司)

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