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17歳の素根 初出場V 全日本女子選手権

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体重無差別で争う柔道の 全日本女子選手権が22日、 世界選手権(9月、 バクー)78キロ超級の 代表最終選考会を兼ねて横浜文化体育館で行われ、 17歳の 素根輝(あきら)=福岡・ 南筑高=が史上初めて、 初出場で初優勝を果たした。 素根は準決勝で昨年の 同階級世界選手権2位の 朝比奈沙羅(パーク24)を破り、 決勝で冨田
体重無差別で争う柔道の全日本女子選手権が22日、世界選手権(9月、バクー)78キロ超級の代表最終選考会を兼ねて横浜文化体育館で行われ、17歳の素根輝(あきら)=福岡・南筑高=が史上初めて、初出場で初優勝を果たした。素根は準決勝で昨年の同階級世界選手権2位の朝比奈沙羅(パーク24)を破り、決勝で冨田若春(コマツ)を退けた。高校生の優勝は、2004年アテネ五輪78キロ級金メダリストの阿武教子さんが2連覇した1994年以来24年ぶり。
全日本柔道連盟は大会終了後に強化委員会を開き、世界選手権の代表に国際大会の実績を重視して、朝比奈を選んだ。2階級で選出される2人目の代表も発表され、52キロ級で17歳の阿部詩(兵庫・夙川学院高)、70キロ級で昨年の世界選手権優勝の新井千鶴(三井住友海上)が入り、7階級9人の代表が出そろった。阿部詩はすでに代表に決まっていた男子66キロ級の阿部一二三(日体大)ときょうだいそろっての出場となった。
女子78キロ超級・朝比奈沙羅 (正規の試合時間残り約30秒で)有効がコールされてから取り消され、(精神的に)きつい部分があった。勝負に負けたのでなく、自分に負けた。この負けをどう勝ちにつなげるか考えたい。
成長著しい女子高校生の素根が、昨年の世界選手権準優勝の朝比奈を今月7日の全日本選抜体重別選手権に続いて破った。選抜では朝比奈に初勝利して涙を見せたが、今回は笑顔。惜しくも世界選手権の代表は朝比奈に譲ったが、「追いついてきた」と手応えをにじませた。
山場となった朝比奈との準決勝。勝負は選抜に続いて、延長にもつれ込んだ。スタミナで勝る素根がペースをつかむ。試合開始7分過ぎ、最重量級では小柄な162センチの体を生かし、背負い投げで相手の重心を崩すと、そのまま左足を刈って、膝をつかせた。攻めの姿勢が朝比奈への三つ目の指導につながり、粘り勝ちした。
素根のスタミナは、自ら「誰にも負けない」という豊富な練習量で培われた。毎日、朝夕晩と3度の練習を欠かさず、乱取りの稽古(けいこ)も時間ではなく、自分が納得いくまで続ける。下から突き上げる独特の組み手を磨き、朝比奈に対抗できるまでに成長した。
2020年東京五輪のライバルとなる21歳の先輩に2連勝。昨年は「圧力がすごかった」と感じていた朝比奈への気後れはなくなった。貫禄を増した17歳は「世界一が夢から目標に変わった」と言い切った。【松本晃】

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