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高校サッカー:優勝の青森山田、明暗を分けた集中力の差

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NewsHub○青森山田5-0前橋育英●(決勝・9日)
前半終了直前、青森山田はCKのピンチをかろうじて切り抜けると、逆襲の速攻からワンツーパスを嵯峨が決めて2点差とした。一気に流れをつかんだ瞬間だった。
磨いてきた高い技量は互角。むしろ前半は前橋育英のコンビネーションに崩され、ゴールに迫られる場面も多かった。点差ほど力の差はなかった試合の明暗を分けたのは、決定機を冷静にものにできる集中力の差だ。
前半23分、右クロスを高橋がトラップから素早く蹴り込み先制。追加点も含め、青森山田は前半に作れた2回の決定機をどちらも決めた。今年度は高円宮杯U18チャンピオンシップも制し、高校年代の実質的な日本一に。相手より少ないシュート8本で5点を奪った試合運びには、積み上げてきた経験と自信が表れている。
「百戦百打一瞬の心」。100試合、100本シュートを打とうが、大事なのは一瞬という黒田監督の考えたモットーだ。後半、連続得点で駄目を押して通算6ゴールで高校総体に続き得点王となった鳴海は「シュートは『この1本中の1本を決める』といつも頭にある」。わずかな違いが、大きな差となることを知っている。
冬場は雪かきをしてグラウンドを掘り出す。それでもボールを使えない時期もあるが、「雪の中を走ることで1年間戦える体作りができる」と主将の住永は笑う。前向きな考え方が苦しい試合に生きる強い心も育み、努力が花開いた。【大島祥平】

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