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「海洋強国」鮮明に 「悲願」の国産空母進水

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【北京・ 河津啓介】 中国初の 国産空母が26日、 建造場所の 中国遼寧省大連市で進水した。 中国海軍が既に保有する空母「遼寧」 はウクライナから1998年に購入した中古を改装したもの であり、 今回、 中国は国家的な「悲願」 だった国産空母を実現させ、 海洋権益の 確保を重視する姿勢を改めて内外に示した。 今秋の 中国共産党大会で2期目に入る習近平総書記(中央軍事委員会主席)の 権威を高め、 軍内の 基盤を強化する業績ともなりそうだ。
【北京・河津啓介】中国初の国産空母が26日、建造場所の中国遼寧省大連市で進水した。中国海軍が既に保有する空母「遼寧」はウクライナから1998年に購入した中古を改装したものであり、今回、中国は国家的な「悲願」だった国産空母を実現させ、海洋権益の確保を重視する姿勢を改めて内外に示した。今秋の中国共産党大会で2期目に入る習近平総書記(中央軍事委員会主席)の権威を高め、軍内の基盤を強化する業績ともなりそうだ。
国営新華社通信によると、26日午前9時、大連港のドックで進水式があり、中国軍制服組トップの范長竜・中央軍事委副主席が出席した。金色の紙吹雪が舞う中、船体がドックから海へ引き出されると、周辺の船舶が一斉に汽笛を鳴らした。艦名は発表されず、習氏の出席はなかった模様だ。
この空母は2013年11月に起工。中国国防省によると、新空母は5万トン級の通常動力型で、「遼寧」(排水量約6万7000トン)を基に独自改良が施された。今後、各種の装備が取り付けられ、20年ごろに就役する見込み。中国海軍は将来的に4隻以上の空母を保有する計画とされる。
中国は近年、「海洋強国」を掲げ、南シナ海での人工島造成や軍事施設建設に代表される海洋進出の動きが顕著だ。今年創設90年を迎える中国軍は大規模な軍事改革を進め、海軍重視を鮮明にしている。中国海軍は活動範囲を遠洋に広げようとしており、昨年末に「遼寧」を中心とする艦隊が、中国の防衛ライン「第1列島線」を越え、西太平洋で初の遠洋訓練を実施した。
新華社によると、中国で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室の馬暁光・報道官は同日の記者会見で、「国家主権と領土の保全を守る助けとなる」と説明。中国外務省の耿爽(こう・そう)・副報道局長は会見で「中国は平和的な発展の道を堅持しており、防御性の国防政策を行っている」と述べ、空母建造による「中国脅威論」の高まりをけん制した。

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