ロシアの 元スパイら殺人未遂事件で、 アメリカが同数の ロシア外交官追放を決めたことへの 報復措置だという。
ロシア外務省は２９日、駐ロシア米国大使を呼び、米外交官６０人の国外追放とサンクトペテルブルクの米総領事館の閉鎖を通告した。英国で起きたロシアの元スパイら殺人未遂事件で、米国が同数のロシア外交官追放を決めたことへの報復措置。ラブロフ外相はロシアの事件関与を指摘する英国を批判し、化学兵器禁止機関（ＯＰＣＷ）の執行理事会を４月４日に緊急開催するよう求めると述べた。
事件では米国のほか、欧州連合（ＥＵ）の大半の加盟国やオーストラリア、カナダ、北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）なども英国に同調し、ロシア外交官の追放を決めている。ラブロフ氏はこれらのすべての国に対して、それぞれが追放を決めたロシア外交官と同数の外交官を国外追放することを明らかにした。
同時に、ラブロフ氏は記者団に対し、英米以外の国による外交官追放について「英米から厳しい圧力がかかる中でとられた措置」と強調。批判の対象を２国に絞り、多数の国を敵に回す事態は避けたい考えもにじませた。
（朝日新聞デジタル 2018年03月30日 09時20分）
