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責任の所在、不明確

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田嶋幸三・ 日本サッカー協会会長が「会長の 専権事項」 として決断したW杯目前での 監督交代劇。 その 是非はともかくとして、 新監督の 人事には疑問が残る。 ハリルホジッチ監督の 解任はこれまで何度も検討された。 田嶋会長は「監督を代えるリスク、 代えないリスクがある」 と言うが、 この 時期になってでも代えた方がメリッ
田嶋幸三・日本サッカー協会会長が「会長の専権事項」として決断したW杯目前での監督交代劇。その是非はともかくとして、新監督の人事には疑問が残る。
ハリルホジッチ監督の解任はこれまで何度も検討された。田嶋会長は「監督を代えるリスク、代えないリスクがある」と言うが、この時期になってでも代えた方がメリットが大きいと決断したのであれば、理解はできる。
問題は責任の所在が不明確なことだ。田嶋会長は、ハリルホジッチ監督と選手の関係の悪化を解任の一因に挙げた。だが、両者の溝は以前から指摘されており、代表チームを統括する立場の西野技術委員長にも修復できなかった責任がある。
にもかかわらず西野氏を後任にした。田嶋会長は「最後までサポートに徹していたからこそ選んだ」と説明したが説得力に欠ける。協会内部からも「技術委員長が何の責任も取らずに自分で指揮を執るのはおかしい」と批判の声もあり、足元は不安定だ。
日本を強くしようと意気込んだハリルホジッチ監督は何をもたらしたのか。田嶋会長の言動からは、今後目指すサッカーがハリルホジッチ監督と真反対であることは明らか。だが、この3年間を「否定ありき」で無駄にしてはならない。【大島祥平】

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