トランプ米大統領は5日の 一般教書演説で、 北朝鮮の 金正恩(キム・ ジョンウン)委員長との 2回目の 首脳会談を27日と28日の 両日にベトナムで開催すると表明した。 ベトナムは米国と過去の 戦
【ダナン=大西智也】トランプ米大統領は5日の一般教書演説で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長との2回目の首脳会談を27日と28日の両日にベトナムで開催すると表明した。ベトナムは米国と過去の戦争の影響で敵国同士だったが、関係改善が進む。改革開放後の経済発展ぶりは、米側が北朝鮮に促すモデルともされる。北朝鮮にとっても自国の大使館があり、伝統的な友好国で受け入れやすかったとみられている。 ベトナム第3の都市のダナンはリゾート地として人気が高まっている トランプ氏と金正恩氏による首脳会談は2018年6月にシンガポールで開催されて以来2度目となる。ベトナムは国際社会での知名度向上を狙いホスト国として名乗りを上げたもようで、米国や北朝鮮だけでなく中国などとも緊密に連携してきた。 ベトナムは共産党の一党独裁体制だが、1986年に始めた「ドイモイ(刷新)政策」と呼ばれる独自の開放政策を続けてきた。政治的には共産主義の骨格を維持しながら、海外資本を積極的に誘致することで、外資主導で東南アジア有数の経済成長を遂げている。 米国は北朝鮮にベトナムが歩んだような形での経済発展を望んでいるとされる。ポンペオ米国務長官は18年7月に訪問先のハノイで「トランプ大統領は北朝鮮が(ベトナムと)同じ道を歩めると信じている」と語っている。一方、北朝鮮はベトナム方式を押しつけられることに警戒感があると指摘する見方もあり、一部に実現を疑問視する声もあった。 ベトナムは東南アジアの後発国だったが、07年に世界貿易機関(WTO)に加盟した後、成長軌道にある。18年の実質国内総生産(GDP)成長率は7.