Home Japan Japan — in Japanese チェコ製モノクロフィルム「FOMAPAN」が表現する“緑世界”

チェコ製モノクロフィルム「FOMAPAN」が表現する“緑世界”

61
0
SHARE

大昔、木になったミカンをモノクロフィルムで撮影した時に、驚愕(きょうがく)したことがあります。なんと、葉っぱもミカンも、ほとんど同じ濃さのグレーで判別が困難! 半世紀以上も前のことですけど学びましたね。今回はチェコ製モノクロフィルムFOMAPANを、北海道・斜里町の小さな商店からネット注文で購入し
大昔、木になったミカンをモノクロフィルムで撮影した時に、驚愕(きょうがく)したことがあります。なんと、葉っぱもミカンも、ほとんど同じ濃さのグレーで判別が困難! 半世紀以上も前のことですけど学びましたね。今回はチェコ製モノクロフィルムFOMAPANを、北海道・斜里町の小さな商店からネット注文で購入しました。「葉っぱ」の微妙なトーンの違いを楽しんでください。
被写体によって濃度を変える手段はあります。ミカンの場合は緑色のフィルターを使用すると葉っぱが白くなってミカンが黒くなり、だいだい色のフィルターを掛けるとミカンが白くて葉っぱが黒くなる……気づいてしまえば「コロンブスの卵」以上に単純な「モノクロームの蜜柑(みかん)」の原理です。今回はフィルムの特徴を試したかったので、ノーフィルターで撮影しました。
フィルムを購入した斜里の店は「かわうそ商店」です。気骨のある店で、生産停止になったサイズのフィルム(ベスト判、127サイズ)を、独自に作製して販売しているので、一部のマニアの間では有名だそうです。このフィルムは凝り性な人でなくても素直な使いやすいフィルムでした。
グリーンワールドと聞いて、「新緑鮮やかな渓谷」や「阿蘇カルデラの雄大な草原」「南の島のマングローブ」――などを想像したあなた、残念でした。旅にいざなう駅のポスターみたいな美しい写真は一枚もありません。あっ、一目瞭然、説明不要ですね。“雑民”は、生きる力を“雑草”に学びましょう。撮影機材
FOMAPAN100はOLYMPUS XA35mm F2.

Continue reading...