ことしの「都道府県地価調査」の結果が公表され、全国平均の地価は去年に比べてプラス1.5%と4年連続で上昇しました。東京圏…
ことしの「都道府県地価調査」の結果が公表され、全国平均の地価は去年に比べてプラス1.5%と4年連続で上昇しました。東京圏や大阪圏の伸びは一段と拡大し、地方都市や観光地でも上昇基調が続いています。東京 大阪で伸び率拡大 別荘向けの土地取り引きも活発に
「都道府県地価調査」は毎年 時点での全国の土地の価格を調べるもので、国土交通省は2万1400余りの地点の結果をまとめ、 公表しました。
それによりますと、すべての用途の地価の全国平均は去年に比べてプラス1.5%と4年連続で上昇し、上昇率も去年のプラス1.4%から拡大しました。
用途別でみると住宅地は全国平均でプラス1.0%と4年連続で上昇しました。
このうち「三大都市圏」の上昇率は3.2%で、中でも「東京圏」はプラス3.9%、「大阪圏」はプラス2.2%と伸びが一段と拡大しました。
利便性の高い地域を中心に住宅需要が堅調で、投資を目的とした国内外からの資金の流入も続いています。
「名古屋圏」はプラス1.7%でしたが、伸びは鈍化しました。
「地方圏」の上昇率は0.1%で、札幌・仙台・広島・福岡の「地方四市」ではプラス4.1%でした。
地方都市でも上昇基調が続き、北海道や沖縄県などのリゾート地では別荘やコンドミニアム向けの土地の取り引きが活発です。上昇率 全国1位は北海道 富良野
住宅地で最も上昇率が高かったのは北海道富良野市北の峰町で27.1%でした。インバウンド客に人気で別荘やコンドミニアムの需要が旺盛です。
2位と3位は北海道千歳市内の地点で、先端半導体の国産化を目指すラピダスの工場建設に伴い従業員などの住宅需要が高まっています。
5位は茨城県つくば市みどりの東の19.6%、10位は千葉県流山市東初石の17.9%と、いずれも自治体が子育て政策に力を入れ子育て世帯の流入が続いています。
7位から9位はリゾート地としての人気を背景に沖縄県宮古島市と恩納村の地点が占めました。
都道府県別で最も上昇率が高かったのは沖縄県の5.7%2位は東京都の5.6%でした。
また、全国の住宅地で地価が最も高かったのは、7年連続で東京・港区赤坂1丁目で、1平方メートルあたり643万円でした。去年に比べて15.6%上昇しました。スキーと滞在の両方楽しめる場所に ホテル建設相次ぐ
住宅地の地価の上昇率で全国1位となった北海道富良野市の北の峰地区は、海外から多くのスキー客が訪れる人気のスキーリゾートです。
北の峰地区がある富良野盆地に降り積もる雪はウインタースポーツに最適なパウダースノーで、地元では「ボンチパウダー」と名付けて雪質の良さをアピールしています。
この地区はスキー場と市街地が比較的近く、スキーと滞在の両方を楽しむことができるのも特徴で、海外からのスキー客をターゲットにした宿泊施設の建設が相次いでいます。このうち、おととし に開業したマレーシア資本のホテルは、ことし の宿泊者の95%が外国人だったということです。
このホテルと同じ系列の会社では需要をさらに取り込もうと、隣接する土地に新たにコンドミニアムを建設し、来年冬の開業を目指しています。
ホテルの太田祐輔総支配人は「富良野の『ボンチパウダー』という雪質は世界的にも注目を集めている。ニセコなどのスキー場の混雑を避け、富良野に来る人が増えているのではないか」と話しています。東京23区 中古マンション価格 70平米で1億円超える 民間調査
「東京23区」では、住宅地の地価がプラス8.3%と大きく伸びました。マンションなどに対する需要が強く、新築だけでなく中古の物件にも価格高騰の波が及んでいます。
このうち新宿区にある築26年の中古マンションは、2LDKで60平方メートルの部屋が9980万円で販売されています。
地下鉄の駅から徒歩10分ほどという立地と、23階建ての19階で都心を見下ろせる眺望を売りにしています。
新築時の部屋の価格は5300万円でしたが、1.