米連邦準備理事会(FRB)は8日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の 誘導目標を2.00─2.25%に据え置くことを全会一致で決定した。
[ニューヨーク 8日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)は8日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2.00─2.25%に据え置くことを全会一致で決定した。
FRBは声明で「労働市場が引き締まり続け、経済活動が力強い速度で拡大している」と指摘。力強い雇用の伸びと個人消費で経済は軌道から外れていないとの見方を示し、緩やかな利上げを継続するとの姿勢を維持した。
市場関係者のコメントは以下の通り。
<ジェフェリーズの金融市場エコノミスト、トム・シモンズ氏>
声明の変更点はごくわずかで、おそらく予想通りだろう。10月末に公表された国内総生産(GDP)統計と整合がとれている。雇用とインフレに関する指摘も、指標や根強い12月の利上げ予想とも整合的だ。予想通りの内容というほかに、これまで長期間示された一連の政策にも沿っている。
<BKアセットマネジメント(ニューヨーク)の外為戦略担当マネジング・ディレクター、ボリス・ショレスバーグ氏>
連邦準備理事会(FRB)は予想されていた通りの行動を示した。何か1つ予想外のことを挙げるとすれば、一段とタカ派的にならなかったことだ。企業投資のぺースがこれまでよりも「緩やかに」なったなど、これまでよりも抑制された文言も散見される。ただこうしたこと以外にFRBは警戒シグナルは一切示さなかった。
FRBの政策に変更はない。 FRBは何か状況に変化が出てくるまでフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を25ベーシスポイント(bp)ずつ引き上げていくとみられる。
<コモンウエルス・フィナンシャル・ネットワーク(マサチューセッツ州)の最高投資責任者(CIO)、ブラッド・マクミラン氏>
声明に目を通したところ、「強い」という文言が3回も出てきた。実質的な懸念要因も、企業の設備投資が緩やかになったことぐらいしかなかった。
声明全体から言えるのは、連邦準備理事会(FRB)が依然利上げ軌道にあり、12月の利上げはもちろん、今後利上げが打ち止めもしくは緩慢になるということは考えにくいということだ。声明は予想にかなり近い内容となった。