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ことしの記録的な暑さや大雨 原因は 今後の天候は【詳しく】

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ことし から今月にかけて相次いだ記録的な猛暑や大雨について、気象庁の検討会は、「地球温暖化に伴う気温の上昇や水蒸気の増加の傾向が影響した可能性がある」と指摘しました。
こうした現象の主な要因は海水温が高いことなどを背景に上空の強い偏西風が大きく蛇行したことだと考えられるとしています。
記録的な暑さ続く
ことしは 下旬に各地で梅雨明けが発表されて以降、太平洋高気圧の勢力が強まり、記録的な暑さが続いています。
気象庁によりますと、東京の都心では
▽ から過去、最も長い 連続の猛暑日を観測したほか、
▽ までの猛暑日が と年間の記録を更新しています。
いずれもおよそ150年前の明治8年・ の観測開始以来の記録です。
また、▽ は群馬県桐生市で40.4度を観測するなど山梨県、埼玉県、岐阜県の6地点で40度以上に達し、 当たりの地点数としては観測史上、最も多くなりました。
までのことしの猛暑日の地点数の合計はのべ3514に上り、過去10年間の同じ時期と比べると「異常気象」とされた と に次ぐ多さだということです。 記録的な大雨も相次ぐ
暑さだけでなく、記録的な大雨も相次ぎました。
埼玉県では 、大気の状態が非常に不安定になり 間に100ミリ前後の猛烈な雨が降り続きました。
「記録的短時間大雨情報」が9回発表され、このうち鳩山町では夜遅くまでの 間の雨量が観測史上最も多い360ミリに達し、浸水被害が相次ぎました。
今月上旬から中旬にかけては日本海側に前線が異例とも言える長い期間停滞を続け、東北や北陸、それに新潟県などで記録的な大雨となりました。
から かけて山形県と新潟県に大雨の特別警報が発表され、このうち新潟県関川村の下関では
▽ 間に149ミリの猛烈な雨が降ったほか、
▽朝までの 間の雨量が560ミリに達していずれも観測史上最も多くなりました。
さらに、その後も東北北部を中心に長雨となりました。
から までの 間の雨量は
▼青森県の
▽弘前市の岳で402ミリ、
▽深浦町で386.5ミリと平年の 1か月分の雨量の2倍を超えたほか、▼秋田県の
▽大館能代空港で312.5ミリに達するなど青森県と秋田県の合わせて25の地点で観測史上最も多くなりました。 猛暑と大雨 共通の要因は「偏西風」
ことし からの猛暑や先月から北日本や東日本で相次いだ記録的な大雨の要因について、気象庁の「異常気象分析検討会」は会合を開いて分析しました。
検討会が今回の猛暑や大雨の共通の要因としてあげたのが、「ジェット気流」と呼ばれる上空を流れる強い偏西風が大きく蛇行したことです。 偏西風はどう影響(1)記録的な猛暑
検討会の発表によりますと、 下旬から 初めにかけての記録的な猛暑は、偏西風が日本付近で北に蛇行し続けたことが影響して発生しました。
さらに▽太平洋高気圧が平年より西に張り出し、日本の広い範囲を覆ったほか▽上空で見られる「チベット高気圧」も日本付近に張り出したことで、いずれもこの時期としては記録的に勢力が強まったということです。
この2つの高気圧の張り出しと偏西風の蛇行に、地球温暖化に伴って気温の上昇傾向が続いていることが影響として加わったことで記録的な猛暑につながったと指摘しています。
検討会の会長を務める東京大学の中村尚教授は「各地で過去の気温を更新していて、かなり極端な現象、異常気象と捉えてもいいかもしれない」と述べました。 偏西風はどう影響(2)北日本などの記録的な大雨
一方、先月の中旬に埼玉県などで発生した大雨は、逆に偏西風が日本付近で南に蛇行したことで、上空の寒気の影響を受けやすくなったことが原因と考えられるとしています。
さらに、今月中旬にかけて、北日本や北陸で異例とも言える長さで続いた記録的な大雨についてです。
北日本付近で再び偏西風が北上した一方、西側にあるロシアの沿海州の上空では偏西風が南下し、南下した付近で上空の気圧の谷が持続したということです。
この偏西風に沿うかたちで北日本付近に前線が長く停滞し、さらに南にある平年より勢力の強い太平洋高気圧のふちを回るように湿った気流がもたらされ続け、大雨となったとしています。
検討会は、地球温暖化に伴う大気中の水蒸気の増加によって大雨の際の降水量が増加した可能性があると指摘しています。 検討会会長「温暖化続くとこれまでにない雨量も」
なぜ、偏西風は蛇行したのか。
検討会は、高気圧の勢力が強かったことに加え、中東から南アジア、東南アジアにかけての各地で雲の対流活動が活発になったことなどを要因として説明しています。
その一因には各地の海水温が高いことも影響しているということです。
中村尚教授は「このまま温暖化も続けば、水蒸気の量も当然増える傾向が続く。以前と比べて、梅雨の時期や秋雨の時期にこれまでにないような雨量が観測されることを常に念頭に置いて、防災・減災の対策をとった方がいいと思う」と呼びかけました。 北日本の大雨もたらした気圧配置とは?
比較的雨量が少ない北日本で相次いだ記録的な大雨。
地球温暖化によって将来、増えると予測されていた大雨の気圧配置と似た条件で発生していたことがわかりました。
今月の北日本の大雨は、太平洋の西に張り出した高気圧をまわる暖かく湿った空気が、日本海の低気圧や前線に流れ込んで発生しました。
こうしたパターンの大雨に以前から注目していたのが、気象学が専門の北海道大学の佐藤友徳准教授の研究グループです。
ことし に発表した論文で、将来、地球温暖化が進んだ場合の北日本の大雨のパターンをシミュレーションした結果、顕著に増えるとされたのが太平洋側に勢力の強い高気圧、日本海側に低気圧がある今回のような気圧配置による大雨だとしていました。
山形県に大雨の特別警報が出された の天気図を例に見ると、太平洋から九州にかけて高気圧が西に張り出し、北日本の日本海側には前線を伴った低気圧があり、予測されたパターンと類似していたということです。
特に大雨となりやすいのは日本海側の海面水温が高いときとされ、今回も日本海の海面水温が平年より2度程度高くなっていました。
シミュレーションでは、こうした気圧配置による北日本の大雨の頻度は、地球温暖化が進むとさらに増えると予測されています。
年間の大雨の頻度は、世界の平均気温が産業革命前と比べて▽4度上がると4倍に、▽2度でも1.

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