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政策実現、見えぬ道筋=トランプ大統領演説

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【ワシントン時事】 トランプ米大統領は2月28日の 議会演説で、 既存体制を激しく攻撃する発言から趣を変え、 就任当初の 混乱を仕切り直すように、 「団結と強さの メッセージ」 を真剣に訴えた。 しかし、 大統領の 政策はどれも一見分かりやすく、 有権者の 心に響きやすい半面、 予算措
景気対策法に署名するオバマ米大統領(当時)=2009年2月17日、コロラド州デンバー(AFP=時事)
【ワシントン時事】トランプ米大統領は2月28日の議会演説で、既存体制を激しく攻撃する発言から趣を変え、就任当初の混乱を仕切り直すように、「団結と強さのメッセージ」を真剣に訴えた。しかし、大統領の政策はどれも一見分かりやすく、有権者の心に響きやすい半面、予算措置や議会手続きをクリアするのに必要な詳細になると、途端に不透明になる。今回の演説でも、政策実現への明確な道筋はほとんど聞かれなかった。 就任後40日しかたっていないとはいえ、大統領は政策の多くを選挙戦からアピールしてきた。演説でも触れた対メキシコ国境の壁建設に至っては2015年から言い続けているが、実施方法はいまだに明確ではない。主要政策の多くは、実現の見通しすら立っていないのが実態だ。 大統領は演説で「米国民に対する約束を守っていく」と述べ、成果を出しつつあると主張した。だが、これまでのところ、発効していない環太平洋連携協定(TPP)からの離脱や、法廷闘争に敗れて宙に浮く入国規制の大統領令をはじめ、国民が実感しにくい「実績」も多い。 オバマ前大統領はリーマン・ショック後の経済再建を急務として、就任したばかりの09年2月17日に、総額にして過去最大規模だった景気対策法を成立させている。トランプ大統領は上下両院の多数を自らの党が制する同じ条件下にあるが、この時期を過ぎても、主要施策では法律はまだ1本も日の目を見ていない。 民主党のシューマー上院院内総務は「彼が話すことはいつも実現しない」と手厳しく批判。共和党のマコネル上院院内総務は医療保険制度改革法(オバマケア)の扱いについて「政権と上下両院にとって、同じ立場になるのが目標だが、そこまでまだ行っていない」と述べている。大統領自身が演説で言ったように「希望と夢を行動に移す自信」と具体策が求められている。(2017/03/01-18:48)

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