【浜中慎哉、 ワシントン高本耕太、 清水憲司】 安倍晋三首相は21日午前、 北朝鮮の 国営メディアが核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)実験の 中止、 核実験場廃棄の 決定を伝えたことに対し、 「前向きな動きと歓迎したい」 と一定の 評価をする一方で、 「核・ 大量破壊兵器、 ミサイルの 完全、 検証可能、 不可逆的な廃棄につな
【浜中慎哉、ワシントン高本耕太、清水憲司】安倍晋三首相は21日午前、北朝鮮の国営メディアが核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)実験の中止、核実験場廃棄の決定を伝えたことに対し、「前向きな動きと歓迎したい」と一定の評価をする一方で、「核・大量破壊兵器、ミサイルの完全、検証可能、不可逆的な廃棄につながるか、しっかり注視したい」と表明した。東京・新宿御苑で開かれた首相主催の「桜を見る会」後、記者団に語った。
ただし北朝鮮は日本が求める短距離の弾道ミサイル放棄に言及していないため、日本政府は北朝鮮に対して引き続き制裁圧力をかける姿勢を継続する。首相は「基本方針には変わりない。(先の)日米首脳会談で、北朝鮮の変化にどう対応するか打ち合わせは終わっている。日米韓で対応していきたい」と強調した。
また米国訪問中の小野寺五典防衛相は20日午後(日本時間21日午前)、「私どもとしては満足のいくものではない。核の放棄にも触れておらず、これでは不十分だ」と述べた。「国際社会が圧力を緩めるタイミングではない」と指摘し、「核と大量破壊兵器の放棄、弾道ミサイルの放棄を求めていくことが引き続き大事だ」と強調した。ワシントン市内で記者団に語った。
米国訪問中の麻生太郎副総理兼財務相も記者会見で「(北朝鮮と)数々の約束をしてきたし、金も払った。実験場とかをやめる条件だったが、その後も続いた。きちんと調査した上でないとコメントできない」と述べ、北朝鮮の対応を見極める必要があると指摘した。