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中日・松坂、万感の白星 8四死球も我慢の熱投

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ついにこの 日が訪れた。 右肩の 故障に苦しみ、 日本復帰4年目にしてつかんだ白星は日米で挙げてきた164勝の どれとも違った。 ウイニングボールを手にした中日・ 松坂は「こういう気持ちは初めて」 と笑った。 プロ野球DeNA戦で日本球界復…
ついにこの日が訪れた。右肩の故障に苦しみ、日本復帰4年目にしてつかんだ白星は日米で挙げてきた164勝のどれとも違った。ウイニングボールを手にした中日・松坂は「こういう気持ちは初めて」と笑った。 プロ野球DeNA戦で日本球界復帰後初となる勝利を挙げ、笑顔でガッツポーズする中日の松坂大輔投手(30日、名古屋市東区のナゴヤドーム)=共同 140キロ台前半の直球とスライダーを軸に両サイドを突いた。初回、DeNA先頭の神里に四球を与えたが、捕手・大野奨が二盗を阻止。二、三回は走者2人ずつを出しながら決定打を許さず、先頭を出した四回は3連続三振で切り抜けた。 唯一の失点は五回。2死満塁から2安打されていた宮崎に「甘くいって長打を打たれるよりはいい」と押し出しの四球を出した。続く梶谷の初球、打ち気にはやる相手をチェンジアップで泳がせ、一ゴロに仕留めた。 お立ち台で「小さい子は僕が誰だか分からないと思う。早くローテに入り、覚えてもらえるよう頑張りたい」と松坂。今季最多の観衆を集め、最近減ったダフ屋も現れたこの日、スタンドの年齢層は少し高め。ベテラン歌手のコンサートで往年のヒット曲を聞くように、その姿に自らの青春を重ね合わせたのだろうか。 初回左飛の後、2四球で対戦を終えた筒香は少年時代、夏の甲子園のスタンドで見た松坂に憧れて横浜高に進んだ。森監督は言う。「きょう来た子どもたちも大きくなった時にこの日を振り返る。アイツはそういうプレゼントができる」 6回1失点も計8四死球と内容は危うい。いまの松坂より優れた投手はいくらでもいるだろう。だがグラウンドに立つだけでチームと球場にこれほどの一体感を生むことは、豪速球でねじ伏せていた頃の松坂にもできなかった。 (吉野浩一郎)

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