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初の政権交代、マハティール氏が首相再任へ

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【クアラルンプール武内彩】 マレーシア連邦下院(定数222)の 総選挙が9日投開票され、 マハティール元首相(92)が率いる野党連合・ 希望連盟が過半数の 113議席を獲得し、 1957年の 独立以来60年以上、 政権を担ってきた与党連合・ 国民戦線に勝利した。 初の 政権交代が実現する。 与党はナジブ首相の 汚職疑惑など
【クアラルンプール武内彩】マレーシア連邦下院(定数222)の総選挙が9日投開票され、マハティール元首相(92)が率いる野党連合・希望連盟が過半数の113議席を獲得し、1957年の独立以来60年以上、政権を担ってきた与党連合・国民戦線に勝利した。初の政権交代が実現する。与党はナジブ首相の汚職疑惑などで人気が低下し、票田の多数派マレー系住民の支持離れを招いた。マハティール氏は2003年に引退するまで22年間務めた首相に返り咲く見通し。
10日未明に記者会見したマハティール氏は「ナジブ氏が敗北を受け入れるかは聞いていないが、報復は望まない。われわれは法の支配を取り戻す」と勝利宣言した。会見を開いたクアラルンプールのホテル前には大勢の支持者が集まり、「パカタン・ハラパン(希望連盟)」の大合唱がわき起こった。マハティール氏は10日にも就任宣誓するとみられる。欧州メディアは、マハティール氏が首相に就任すれば選挙で選ばれた国政指導者として最高齢になると報じている。
選挙委員会などによると、投票率は約76%。開票結果では野党連合が解散前の72議席から41議席増やし、国民戦線は130議席から79議席に減らした。
元々与党を率いてきたマハティール氏にとってナジブ首相は愛弟子に当たる。しかし、15年にナジブ氏に政府系ファンドから巨額を選挙資金に流用した疑惑が持ち上がった後、マハティール氏はナジブ氏批判を強めて与党を離党した。マハティール氏を選挙の顔にした野党は、国民に広がる汚職に対する嫌気と物価上昇への不満を追い風に、支持を広げた。
マハティール氏の登場に危機感を抱いた与党連合は、同氏が率いる政党を提出書類の不備を理由に活動停止にしたり、フェイク(偽)ニュース対策法違反の疑いで同氏への捜査着手をほのめかすなどしてゆさぶりをかけてきた。解散直前には自分たちに有利になるよう選挙区割りを変更したが、従来の票田とみられてきた地方でも票を維持できなかった。

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