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容疑者逃走 警察は大失態を猛省せよ

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大失態である。 警察が治安を危うくしている。 あろうことか署内から容疑者を逃がし、 住民がその 事実を知ったの は翌日だった。 大阪府警富田林署から12日夜、 勾留中の 男が弁…
大失態である。警察が治安を危うくしている。あろうことか署内から容疑者を逃がし、住民がその事実を知ったのは翌日だった。
大阪府警富田林署から12日夜、勾留中の男が弁護士との接見後に逃走した事件である。
信じがたいほどのずさんさで、社会に与えた不安は計り知れない。警察は猛省しなければならない。
警察庁は、留置施設の点検など再発防止の措置を都道府県警に指示した。菅義偉官房長官は「誠に遺憾で、あってはならない。緊張感を持って業務に当たる必要がある」と述べた。指摘された緊張感の欠如は深刻だ。
面会室のアクリル板には蹴られた跡があり、弁護士側に外れていた。そのまま無施錠の弁護士側の扉から逃走したらしい。同署が防犯メールで住民に注意を喚起したのは、発覚から8時間以上経過した後である。
男は今年5月以降、強制性交や強盗傷害などの容疑で4回も逮捕されていた。逃走中に新たな事件を起こす可能性もある。住民はどれだけ不安な思いをしているだろう。逃走情報周知こそ何より急ぐべきだった。
同署幹部は「確実ではない情報を流すと、不安を助長する」と述べた。言い訳にさえなっていない。逃走の事実確認に8時間を要したのなら、それだけで警察失格である。
面会室の弁護士側の扉には開くとブザーが鳴る装置があったが、同署は「接見終了時には弁護士が署員に声を掛けることが多い」として電池を抜いていた。
署員は、面会室の前室に詰めていなかった。弁護士は誰にも告げずに退出した。同署が容疑者の不在に気づいたのは2時間近く後だった。弁護士の声掛けは規則になく、慣例にすぎない。確認要員は不在でブザーは鳴らない。危機管理意識など、かけらも見当たらないではないか。
勾留中の容疑者には、警察などの立ち会いなしで弁護士ら外部の人と面会できる「接見交通権」がある。手錠や腰縄は外され、警察は面会状況を監視できない。
だが、面会後に容疑者を1人にする空白の時間を作ったのは、明らかに警察の落ち度である。この上はまず、一刻も早く男の身柄を確保して、その後に住民に対し、真摯(しんし)に謝罪すべきである。

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