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笑顔?の地方合同遊説

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自民党総裁選に立候補した安倍晋三首相(63)と石破茂元幹事長(61)による合同演説会が京都、 佐賀両市であった。 党員投票の 締め切りが19日に迫る中、 両氏がそろい踏みした地方での 演説会は初めて。 憲法改正や経済活性化などを訴えて党員票獲得を目指した。
自民党総裁選に立候補した安倍晋三首相(63)と石破茂元幹事長(61)による合同演説会が京都、佐賀両市であった。党員投票の締め切りが19日に迫る中、両氏がそろい踏みした地方での演説会は初めて。憲法改正や経済活性化などを訴えて党員票獲得を目指した。
「私が恐れるのは、国民の心が自民党から離れていくことだ」。京都市のホテルに集まった約1200人から最も大きな拍手が湧いたのは、石破氏が演説を締めくくった言葉だった。石破氏は説明責任の大切さを訴え、森友・加計問題などを巡る首相の対応を批判した。演説会の予定がない石破氏の地元・鳥取からも多くの支援者が駆け付け、石破氏は地方創生を掲げつつ「京都は伸びしろがある」とも訴えた。
先に演説した安倍首相は「私は確かに至らない人間だ。改めるべきは改める」とこの日も低姿勢をアピール。2021年度までに京都市へ移転する文化庁に触れ、「石破さんが地方創生担当相としてリーダーシップを発揮した」と持ち上げてみせた。
演説を聞いた安倍氏支持の男性党員(75)は「文化庁の話は首相が京都より『鳥取組』の党員に気を使ったのでは」と推測し、別の男性(85)は「石破氏に拍手していたのは鳥取の人ばかり。首相との票差は圧倒的だろう」と冷ややかに話した。京都市の主婦(77)は「票は首相に入れてしまったが、石破さんにすれば良かったわ」と漏らした。
佐賀市はJR佐賀駅前での街頭演説。首相は「今年は明治150年。佐賀では江藤新平、大隈重信らが大きな役割を果たした」、石破氏も「佐賀の農産物は大きな付加価値で雇用と所得を生む」とご当地をたたえた。並んだ両氏は笑顔で言葉を交わすなど、「確執」は表に出さなかった。
地方の合同演説会はこの日と16日の津市、仙台市の計4カ所だけ。石破氏が独自に地方を回る一方、安倍陣営も締め付けを強める。14日夜には、二階俊博幹事長らが和歌山市のホテルで「安倍総裁を励ます会」を開催。二階氏の呼びかけで、党員らが総立ちで拍手を浴びせ、首相も「和歌山で先月パンダの赤ちゃんが生まれたそうで、東京でも生まれた。安倍政権になって5頭目。民主党政権時代の4頭をやっと追い越した」とリップサービスした。
その足で首相は京都へ向かい、府選出の国会議員、府議・市議ら約70人との懇親会に加わった。安倍選対が首相に近い西田昌司参院議員に打診したもので、西田氏は「(招いたうち)9割が来た。国会議員も全員だ」と記者団に強調した。ただ、参院竹下派の二之湯智参院議員(府連会長)の姿はなく、西田氏は「明日の演説会の責任者なので、あえて案内はしなかった」とかわした。【川辺和将、飼手勇介】

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