韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦を象徴する少女像が新たに設置された問題で、長嶺安政・駐韓日本大使と森本康敬・釜山日本総領事は9日、それぞれ一時帰国した。日本政府が6日発表した対抗措置の一つ。日本としては少女像撤去を含め、慰安婦問題に関する2015年末の日韓合意の着実な履行を韓国側に求めていく方針だ。
長嶺氏は9日午前、一時帰国に先立ち金浦空港で記者団に、少女像設置について「極めて遺憾。日本で関係者と打ち合わせを行う」と語った。
長嶺氏らは数日間日本に滞在する。10日以降、安倍晋三首相や岸田文雄外相に状況を報告し、今後の対応を協議する。両氏は9日、外務省で金杉憲治アジア大洋州局長と会い、打ち合わせをした。
少女像は、韓国の市民団体が昨年12月末、釜山の総領事館前に新たに設置し、釜山市東区の自治体側も最終的に容認。日本政府はこれに対し、日韓合意の趣旨に反し、領事関係に関するウィーン条約の規定からも問題があるとして、大使と総領事の一時帰国に加え、通貨交換(スワップ)協定協議の中断や日韓ハイレベル経済協議の延期などの対抗措置を決めた。【田所柳子】
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