フランス東部で日本人の女子大学生の行方がわからなくなっている事件で、フランスの検察は、南米のチリに帰国している元交際相手の男について、近くチリの当局に新たな証拠など追加の情報を送り、改めて身柄の引き渡しを要請することを明らかにしました。 筑波大学3年生の黒崎愛海さん(21)は、去年12月、留学先のフランス東部のブザンソンで行方がわからなくなり、フランスの検察は、元交際相手でチリ人のニコラス・セペダ容疑者(26)をICPO=国際刑事警察機構を通じて殺人の疑いで国際手配しています。 セペダ容疑者はすでに帰国していることから、フランスの当局は、チリ側に証拠書類を送ってセペダ容疑者の拘束と身柄の引き渡しを要請していましたが、チリの最高裁判所は、今月3日、情報が不十分だとして拘束を認めない判断を示しました。 ブザンソンで捜査を指揮するルーモリゾー検事は、6日、NHKの取材に対して、「送った証拠はごく一部だ。その後の捜査で判明した新たな証拠もある」と述べ、膨大な情報を追加して今後1週間をめどにチリの当局に送り、セペダ容疑者の身柄の引き渡しを改めて要請することを明らかにしました。 一方、黒崎さんの行方については、捜索範囲が広く、冬の悪天候もあって、これまでに手がかりは得られていないということです。 ルーモリゾー検事は「最優先で捜索を続けている。決して諦めない」と述べ、捜索に全力を挙げていることを強調しました。
Sentiment rank: -2.5