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「流木」のようにどっしり 世界最大級の両生類を撮影

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■360度動画「いきもの 目線」 京都水族館(京都市下京区)に入るとすぐの 場所に、 鴨川の 岩清水や湧き水を再現した長さ12メートルの 水槽がある。 植物やコケが生い茂り、 アマゴやカワムツが泳ぐ。 端っこに大きな…
■360度動画「いきもの目線」
京都水族館(京都市下京区)に入るとすぐの場所に、鴨川の岩清水や湧き水を再現した長さ12メートルの水槽がある。植物やコケが生い茂り、アマゴやカワムツが泳ぐ。端っこに大きな「流木」もあるなと思って見ていたら、突如、ゴソゴソと動き出した。
国の特別天然記念物オオサンショウウオ。世界最大級の両生類と呼ばれ、体長50センチ~1・5メートルにもなる。
この水槽に展示されているのは鴨川水系で捕獲された、外来種のチュウゴクオオサンショウウオと、在来種と交雑した2種類。1970年代に食用などで輸入され、その後、野生化した。同園によると、近年は鴨川での調査で在来種は見つかっていないという。
魚たちが近づいても水槽の横を人が通っても、オオサンショウウオたちはほとんど身動きしない。飼育員の辻悠祐さん(24)によると「夜行性なので、日中は照明があたらない水槽の端っこで、折り重なるように過ごします。他の個体の下に潜り込めば暗く感じるのでしょうね」。成体は主に肺呼吸のため30分から1時間に1度ぐらいは水面に鼻を出して息をすると聞いたが……映像が撮れるのか不安になってきた。
水槽内にカメラを設置したが、案の定動いてくれない。カメラ位置を変えたりもしたが、約2時間の撮影中、カメラの前で動いたのはわずか数分。映像の大半はうねるようにゆっくりと動く胴体ばかりだったが、それでもほんの少しだけ、見落としてしまうほど小さな目が、見える顔を撮影することができた。

オオサンショウウオは西日本の山地渓流に生息。エサは魚やサワガニなどで、捕食時は素早い動きを見せる。前脚の指は4本、後脚の指は5本。頭部は平べったく、皮膚には多数のいぼがある。京都水族館は別の水槽で在来種の個体も飼育している。(竹谷俊之)

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