稀勢の 里は今場所初めてばたついた。 それでも何とかしの ぎ、 新横綱の 場所で無傷の ８連勝。 「これはこれで」 。 白星という結果に安堵（あんど）感を漂わせながら、 自分を納得させた。 松鳳山の もろ手突きにの けぞり、 もろ差しを許すと、 ずるずると後退。 それでも「いろんなことが
稀勢の里は今場所初めてばたついた。それでも何とかしのぎ、新横綱の場所で無傷の８連勝。「これはこれで」。白星という結果に安堵（あんど）感を漂わせながら、自分を納得させた。
松鳳山のもろ手突きにのけぞり、もろ差しを許すと、ずるずると後退。それでも「いろんなことがあるから。我慢して」。何とか体勢を立て直そうと左から小手に振り、右からは押しつぶすように突きを見舞いながら、さらに左からひねった。
昇進後は多忙な日々を過ごし、土俵では負けられない最高位の重圧とも闘う新横綱のストレート給金は、１場所１５日制が定着した１９４９年夏場所以降で過去４人だけだ。
９０年秋場所の旭富士（現伊勢ケ浜親方）もその一人。昇進直前場所から２４連勝した経験を踏まえ、「自信があって、横綱になっても自信しかなかった」と言い切る。
昨年は３人の横綱を差し置いて年間最多勝をマークした稀勢の里も確かな手応えを得て、今年初場所後の昇進につなげた。ぐっと自信を深めたその過程が窮地でも動じない底力につながっている。（2017/03/19-22:42）
