虐待被害の 疑いがあるとして、 全国の 警察が昨年1年間に児童相談所(児相)に通告した18歳未満の 子どもの 数は、 前年比46.5%増の 5万4227人に達したことが9日、 警察庁の まとめで分かった。 統計の ある2004年から12年連続の 増加で、 過去最多を更新した。 警察は
虐待被害の疑いがあるとして、全国の警察が昨年1年間に児童相談所(児相)に通告した18歳未満の子どもの数は、前年比46.5%増の5万4227人に達したことが9日、警察庁のまとめで分かった。統計のある2004年から12年連続の増加で、過去最多を更新した。 警察は現場での確実な安否確認に加え、昨年4月からは把握した虐待の対応に関し児相や自治体に照会しており、児相への情報提供数は4.3倍の1万6000件余りに急増。警察が緊急時や夜間に一時保護した子どもも過去最多の3521人(前年比897人増)に上った。 児相通告の内訳は、暴言を浴びせるなどの心理的虐待が7割近い3万7183人(同54%増)で、うち子どもの目の前で配偶者に暴力を振るう「面前DV」が2万4998人だった。ほかに身体的虐待が1万1165人(35%増)、育児放棄・拒否のネグレクトが5628人(27%増)、性的虐待251人(47%増)となった。 都道府県別では、大阪が8536人と突出。埼玉6481人、神奈川5250人、東京4497人、愛知4021人などが続いた。 摘発は無理心中や出産直後の殺人・遺棄を含め、最多の1081件(259件増)。身体的虐待が866件(187件増)に上り、殺人が46件、傷害致死が6件あった。強姦(ごうかん)など性的虐待は162件(45件増)、刃物を見せて脅したり監禁したりする心理的虐待が31件(13件増)、ネグレクトが22件(14件増)となった。 摘発された加害者は1113人(264人増)。被害に遭った子どもは1108人(255人増)おり、うち死者は9人増の67人で、無理心中が26人、出産直後の殺人・遺棄が11人だった。(2017/03/09-10:09)