【北京時事】 2010年にノーベル平和賞を受賞した中国の 反体制作家・ 劉暁波氏(61)ががん治療の ため、 仮釈放された。 劉氏の 弁護人を務める莫少平氏が26日明らかにした。 中国の 基本的人権を求めてきた劉氏の 拘束は、 共産党政権による言論弾圧の 象徴となり、 米国など各国が
【北京時事】2010年にノーベル平和賞を受賞した中国の反体制作家・劉暁波氏(61)ががん治療のため、仮釈放された。劉氏の弁護人を務める莫少平氏が26日明らかにした。中国の基本的人権を求めてきた劉氏の拘束は、共産党政権による言論弾圧の象徴となり、米国など各国が釈放を求めてきた。ただ、今回の仮釈放はあくまで治療が目的で、習近平指導部が国内の統制を緩める可能性は低そうだ。 劉氏は5月23日に末期の肝臓がんと診断された。この診断後、劉氏は遼寧省瀋陽の病院に入院。現在、治療を受けているという。中国外務省の耿爽・副報道局長は26日の記者会見で、劉氏の状況について「承知していない」と述べるにとどめた。 劉氏は1989年に滞在していた米国から帰国し、民主化運動に参加。天安門事件で「反乱の扇動者」と見なされ投獄された。多くの活動家が国外に亡命する中、釈放後も国内にとどまり活動を継続。2008年に共産党一党独裁の廃止を求めた「08憲章」の主な起草者となり、09年に国家政権転覆扇動罪で懲役11年の判決を受け、10年に確定した。 民主化と基本的人権の確立を目指す劉氏の非暴力闘争は国外で高く評価され、ノーベル平和賞を授与された。国際社会は劉氏の早期釈放を要求したが、中国政府は「内政干渉」と反発。収監中の劉氏の授賞式出席を認めなかった。(2017/06/26-19: 17) 関連ニュース
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