民進党と希望の 党の 幹事長らは15日、 東京都内で会談し、 衆参両院での 統一会派結成に向けた合意文書を交わした。 しかし、 両党の 参院側から反対論が出たため、 正式合意の 見通しは立っていない。 希望の 党の 玉木雄一郎代表は分党を含めて対応を検討している。
民進党と希望の党の幹事長らは15日、東京都内で会談し、衆参両院での統一会派結成に向けた合意文書を交わした。しかし、両党の参院側から反対論が出たため、正式合意の見通しは立っていない。希望の党の玉木雄一郎代表は分党を含めて対応を検討している。
合意文書は、焦点の安全保障法制について「違憲と指摘される部分を削除することを含め、必要な見直しを行う」ことで折り合った。民進党は「違憲部分の削除」を求めていたが、「違憲とされる部分」に弱めて妥協した。
これに対し、希望の党の幹部会合では松沢成文参院議員団代表が「理念、政策の違う党と会派を組むことはあり得ず、絶対反対だ」と改めて表明。「より考えの近い日本維新の会や無所属と組んだほうがやりやすい」と述べ、同党の参院議員3人は維新などとの連携を探る意向を示した。
統一会派に積極的な玉木氏は15日、松沢氏らと会談し、党内が一致できない場合は分党も辞さない考えを伝えて参院側をけん制した。
民進党でも小川敏夫参院議員会長が15日、「希望とだけ先行することは、ベストの形を遠ざける。今すぐ賛成とは言えない」と記者団に語った。参院民進党には、立憲民主党抜きで希望と会派を組めば離党すると公言する議員が複数いるため、合意文書を簡単にはのめない事情がある。
民進党は16日に常任幹事会、17日に両院議員総会をそれぞれ開く。党内では衆院会派「無所属の会」も希望との統一会派に消極的で、調整は難航しそうだ。希望の党も16日の役員会で対応を協議する。【光田宗義、真野敏幸】