【ワシントン高本耕太、 モスクワ大前仁】 トランプ米大統領は9日、 自国民に化学兵器を使用したとみられるシリアの アサド政権に対する軍事行動を「今夜か、 その 後短い間に決断する」 と述べ、 昨年4月以来となるシリア政府への 軍事攻撃に近く踏み切る考えを強く示唆した。 ホワイトハウスで開いた軍幹部らとの 会合で述べた。
【ワシントン高本耕太、モスクワ大前仁】トランプ米大統領は9日、自国民に化学兵器を使用したとみられるシリアのアサド政権に対する軍事行動を「今夜か、その後短い間に決断する」と述べ、昨年4月以来となるシリア政府への軍事攻撃に近く踏み切る考えを強く示唆した。ホワイトハウスで開いた軍幹部らとの会合で述べた。
トランプ氏は会合で「残忍な行為を看過することはできない。それを止めることができる力を我が国は持っている」と強調したうえで「軍事的選択肢は数多くある」と指摘した。会合には同日就任したボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)も同席。国家安全保障会議や国防総省は、化学兵器を用いた空爆出撃基地や同兵器製造拠点へのピンポイント(精密)攻撃など複数のシナリオをトランプ氏に提示しているとみられる。
トランプ氏は同日、軍幹部との会合に先立つ閣議で今回の化学兵器使用に関し、アサド政権を支援するロシアのプーチン大統領の責任について「あるかもしれない。すべての当事者が代償を払うことになる」と述べた。
一方、ロシア大統領府によると、プーチン大統領はメルケル独首相と9日に電話協議しアサド政権が化学兵器を使用したという欧米諸国による批判について「挑発であり容認できない」と反論した。