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新たな不正 問われる体質 社長、無念さあらわ

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燃費データなどの 改ざん問題に揺れるSUBARU(スバル)が5日、 新たな不正の 存在を明らかにした。 4月に国土交通省へ提出した調査報告では「うみ」 を出し切れておらず、 同社の 生産現場の ずさんな管理体制が改めて浮き彫りになった。 所管する国交省も今回の 事態を重く見ており、 ユーザーからも同社の 姿勢にいっそう厳
燃費データなどの改ざん問題に揺れるSUBARU(スバル)が5日、新たな不正の存在を明らかにした。4月に国土交通省へ提出した調査報告では「うみ」を出し切れておらず、同社の生産現場のずさんな管理体制が改めて浮き彫りになった。所管する国交省も今回の事態を重く見ており、ユーザーからも同社の姿勢にいっそう厳しい目が向けられそうだ。
新たに問題が見つかったのは、これまでの不正と同様、新車の出荷前に室内で計測機器を使って車両の燃費や排ガスの数値を調べる検査。ローラー型の計測装置に車を乗せて20分間、市街地や郊外での走行状態を再現する。今回の不正では、走行速度の逸脱時間が法令の許容範囲を超えたにもかかわらず、再測定しないでそのまま有効な数値として装っていた。室内環境は30~75%の湿度を保つ必要があったが、範囲外で実施した試験の数値を有効な測定としていた。4月までの調査で判明した不正は、検査データがばらついた場合に上司への説明に手間を感じた検査員が、体裁を整えようと数字を改ざんするなどしていた。
今回の要因も部下と上司の対話不足などが考えられ、吉永泰之社長は「問題の根っこは企業体質にある」と説明した。また、今回の不正の判明は国交省の立ち入り検査がきっかけ。自社の調査で不正の全容を暴けず、吉永社長は「私としては本当に無念な思いだ」とうつむいた。
国交省は「なぜ今回の問題が社内調査で把握できなかったのか。これまでの調査は甘く、徹底的に調べて対策を打ってほしい」と指摘する。傷ついたスバルブランドが信頼を回復するには、なお時間がかかりそうだ。【竹地広憲、藤渕志保】

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