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てるみくらぶ元社長に懲役6年判決「手口も巧妙」

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旅行会社「てるみくらぶ」 (東京都渋谷区、 破産手続き中)の 融資金詐欺事件で、 詐欺罪などに問われた同社元社長・ 山田千賀子被告(68)に対し、 東京地裁は20日、 懲役6年(求刑・ 懲役8年)を言い渡した。 河本雅也裁判長は「会社が【社会】
旅行会社「てるみくらぶ」(東京都渋谷区、破産手続き中)の融資金詐欺事件で、詐欺罪などに問われた同社元社長・山田千賀子被告(68)に対し、東京地裁は20日、懲役6年(求刑・懲役8年)を言い渡した。河本雅也裁判長は「会社が債務超過に陥っていたのに、経営継続のために犯行を企てており、被告の責任は重大だ」と述べた。
判決によると、山田被告は同社の元経理担当責任者・笹井利幸被告(37)(詐欺罪などで公判中)と共謀し、同社の経営状況を良好に見せかけた虚偽の決算書類を都内の二つの銀行に提出。2016年6月~17年2月、ツアー代金支払いなどとした架空の名目で、計約5億4000万円の融資金を両行からだまし取った。被害額の大半は返済されていない。
判決は、同社が14年頃から債務超過に陥り、経営状況が好転する見込みもなかったにもかかわらず、山田被告が当座の運転資金を得る目的で融資金の詐取を繰り返したと指摘。「犯行の計画性、常習性は明白で、手口も巧妙だ」とした。
また、判決は、山田被告が自らの破産手続きにあたり、同社内に保管していた個人資産の現金約1000万円を持ち出して隠し、破産管財人に保有現金を約57万円だとうその説明をした破産法違反(詐欺破産、虚偽説明)も認定した。
同社は1998年に設立。2000年代に入り、インターネットを通じた格安海外ツアーの販売を展開して事業を拡大したが、経営が破綻し、17年3月、東京地裁から破産手続き開始の決定を受けた。その際、すでにツアーを申し込んで代金を支払っていた顧客が、航空券を入手できなかったり、ホテルに宿泊できなかったりする事態が相次いだ。

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