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基地局の非常用電源も次々ダウン、通信障害続く

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北海道胆振(いぶり)地方を震源とした地震による停電で、 道内の 広い範囲で携帯電話や固定電話、 インターネットがつながりにくい状態が続いている。 通信を中継する基地局などの 非常用電源が相次いで切れ始めているからだ。 通信各社は、 【経済】
北海道 胆振 ( いぶり ) 地方を震源とした地震による停電で、道内の広い範囲で携帯電話や固定電話、インターネットがつながりにくい状態が続いている。通信を中継する基地局などの非常用電源が相次いで切れ始めているからだ。通信各社は、移動基地局車や電源車を現地に送るなどして対応を急いでいる。
◆広範囲で停電
NTT東日本によると、道内の一部で、アナログの固定電話など約12万7000回線(午後1時現在)が不通になっているほか、インターネット回線もつながっていない。 NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの大手3社の携帯電話も、一部地域でつながりにくくなっている。
通信を中継する基地局などの非常用電源は、数時間から24時間程度は持つとされる。過去の地震や大雨などの被災地では、停電になっても1日程度で復旧するケースが多かった。
ところが、6日未明の地震後に起きた道内の停電が長引いており、通信設備のバッテリー切れが相次ぐ事態となっている。
ドコモは6日から7日午後にかけて北海道釧路市内で、カバーエリアが最大半径約7キロ・メートルと広域の災害時用の「大ゾーン基地局」を稼働させた。2011年の東日本大震災をきっかけに大ゾーン基地局の設置は全国で進んだが、利用するのは今回が初めてだった。
KDDIやソフトバンクも、移動基地局車や小型電源を道内に運び込むなど対応を進めている。 NTTはグループ会社を支援するため、海底ケーブルの敷設船を活用し、週明けにも横浜港から北海道・室蘭港に通信設備を送ることも決めた。
◆無料サービス
携帯大手3社は6日から、道内の一部の販売店や避難所などで、充電や公衆無線LAN「Wi―Fi(ワイファイ)」の利用を無料でできるサービスを始めた。また、データ通信の一部無償化や利用料金の支払期限の延長など、被災者支援策を相次いで発表している。
ただ、世耕経済産業相は6日、停電の完全復旧に「少なくとも1週間以上かかる」と述べた。地域によっては通信障害の長期化も予想される。本州からの物流ルートが限られ、基地局の機能を回復させるのに必要な電源車や発電機などの輸送には時間がかかるとみられる。広域で長期の停電が起きた際に通信をどう維持するか、各社は難題を突きつけられている。

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