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首相が来月訪中へ 日中首脳会談、対北朝鮮で連携

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安倍晋三首相は12日午前、 訪問先の ロシア極東ウラジオストクで、 中国の 習近平(シー・ ジンピン)国家主席と約40分間会談した。 首相の 10月の 訪中に向けて調整することで一致し
【ウラジオストク=甲原潤之介】安倍晋三首相は12日午前、訪問先のロシア極東ウラジオストクで、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と約40分間会談した。首相の10月の訪中に向けて調整することで一致した。平和友好条約発効40年となる10月23日の訪中を軸に進める。首脳間の相互往来を推進し、関係改善の加速をめざす。北朝鮮の非核化へ緊密に連携する方針も申し合わせた。
12日、会談で握手する中国の習近平国家主席(右)と安倍首相(ロシア・ウラジオストク)=共同
首相と習氏の会談は7回目。2017年11月のベトナム・ダナン以来で約10カ月ぶり。
首相は会談後、記者団に「友好、協力関係を深めていく共通認識を確認した」と語った。習氏から10月の首相の中国訪問を歓迎する発言があり、調整を進めることで一致したと明らかにした。「首脳の往来で新たな段階に進みつつある両国関係を押し上げ北東アジアの平和と繁栄の礎を築きたい」と強調した。
首相は20日投開票の自民党総裁選での3選を前提に、10月23日を軸に訪中したい考えだ。日本政府関係者によると、首相は会談で習氏の来日を呼びかけた。習氏は「留意している」と応じた。日本側は来年6月に大阪で開く20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせた習氏の来日を想定している。
北朝鮮情勢を巡っても協議した。首相によると、朝鮮半島の非核化の実現は日中共通の目標であり、今後緊密に連携していくことで一致した。首相は拉致・核・ミサイルの問題を包括的に解決し北朝鮮との国交を正常化する方針を習氏に説明。日本人拉致問題の早期解決に向けた日本の立場について習氏は完全に支持する考えを伝えた。
首相は「(北朝鮮制裁の)国連安全保障理事会決議の完全な履行の重要性に関する共通認識に基づき、中国と取り組みたい」と伝えた。北朝鮮が洋上で積み荷を移し替える違法な「瀬取り」への対応などを想定する。
両首脳は関係改善の流れを政治・外交、海洋安全保障、文化などあらゆる分野に広げることを確認した。第三国での経済協力についても意見交換した。日中両政府は、9月下旬に官民で経済協力を話し合う委員会を開く。習氏の肝煎りの経済圏構想「一帯一路」を念頭に経済面での協力を前面に出す。首相の訪中時に具体的な案件で合意をめざす。金融分野でも具体的な協力策を探る。
沖縄県の尖閣諸島を含む東シナ海の情勢に関しても議論した。首相は「東シナ海の安定なくして真の安定なし」と強調し、東シナ海を平和友好の海とすることで一致した。
首相は中国が東京電力福島第1原子力発電所事故の後に続ける日本産食品の輸入規制をめぐり、解除を要請した。
会談の冒頭で、首相は前回の会談に触れ「日中関係の新たなスタートとなる大変いい会談だった。半年余りの間に、あらゆる分野で交流と対話が活発化し、日中両国の協力の地平線は広がりつつある」と強調。5月の李克強(リー・クォーチャン)首相の来日なども挙げ「日中関係は正常な軌道に乗った」と語った。
習氏は「今年は平和友好条約締結40周年で、中日関係は正常な軌道に入り、発展改善する重要な機会に恵まれている。絶えず前進し、より発展させていかなければならない」と述べた。

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