埼玉県三芳町の 事務用品通販会社「アスクル」 の 物流倉庫で16日朝に発生した火災は、 発生から丸3日たった19日も消火作業が難航し、 鎮火の めどが立っていない。 同日未明には倉庫3階から爆発音が確認され、 その 後、 火の 勢いが強まった。 同町が付近の 3世帯7人に避難勧告を出すなど、 住民の 生活に影響が出ている。
埼玉県三芳町の事務用品通販会社「アスクル」の物流倉庫で16日朝に発生した火災は、発生から丸3日たった19日も消火作業が難航し、鎮火のめどが立っていない。同日未明には倉庫3階から爆発音が確認され、その後、火の勢いが強まった。同町が付近の3世帯7人に避難勧告を出すなど、住民の生活に影響が出ている。
入間東部地区消防組合消防本部などによると、火災は16日午前9時10分ごろ、鉄骨造3階建ての物流倉庫(延べ床面積約7万2000平方メートル)の1階段ボール置き場で発生し、2、3階に延焼した。出火当時、倉庫内では400~500人が作業しており、煙を吸った男性従業員2人が重軽傷を負った。
倉庫は窓などの開口部が少なく、消防は17日夕、倉庫の壁を重機で破壊して外側からの放水を始めた。だが、倉庫内は面積が広く、高温で建物倒壊の恐れもあるため、消防隊員が中に入ることができず、内部の様子が詳しく把握できないという。県によると、19日午後5時現在、焼損面積は約4万5000平方メートルに達した。
19日午前0時15分ごろには、倉庫3階の南東部分から2度の爆発音が確認された。三芳町は付近の3世帯7人に避難勧告を出し、2世帯6人が公民館に避難した。消防は、倉庫内に保管されていたスプレー缶などに引火したことが、爆発音の原因とみている。
倉庫の南約100メートルに住む女性(74)は「倉庫から黒煙が押し寄せ、窓を閉め切っても煙の臭いがする。眠れない日が続き、普段の生活ができない」と不安そうに話した。
アスクルは、周辺住民に謝罪する一方、煙害対策のマスクを配布。避難先のホテルも用意した。同社は19日、「改めて、近隣の方々をはじめ多くの皆様にご迷惑、ご心配をおかけし深くおわび申し上げます」とのコメントを出した。【遠藤大志、三股智子、橋本政明】