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海のレッドリスト:絶滅危惧に56種 環境省

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環境省は21日、 絶滅危惧種などを掲載する「海洋生物レッドリスト」 を公表した。 陸域の 生物については1991年以降評価してきたが、 海の 生物の リストは初めて。 オガサワラサンゴが絶滅と認定されたほか、 56種が絶滅危惧種となった。 ただ、 情報不足で評価が困難だった種が全掲載種の 約半数を占め、 詳しい調査の 必要性が浮き彫りとなった。
環境省は21日、絶滅危惧種などを掲載する「海洋生物レッドリスト」を公表した。陸域の生物については1991年以降評価してきたが、海の生物のリストは初めて。オガサワラサンゴが絶滅と認定されたほか、56種が絶滅危惧種となった。ただ、情報不足で評価が困難だった種が全掲載種の約半数を占め、詳しい調査の必要性が浮き彫りとなった。
環境省によると、魚類やサンゴ類、甲殻類など5分類、約1万120種について文献や専門家の意見などを基に評価した。国際的に管理されるマグロやカジキ類、水産庁が評価するニシンやブリなど主に食用魚は対象外。
リストは、絶滅▽絶滅危惧▽情報不足など5段階で評価し、計443種を掲載した。唯一絶滅とされたオガサワラサンゴは、小笠原諸島の父島で35年に採集後、一度も確認されていないことから判断された。
絶滅危惧は、伊豆諸島などに生息する大型サメの「シロワニ」など56種。シロワニは環境の悪化で繁殖困難になっているほか、鹿児島県・種子島と屋久島のみに分布するサンゴのハナサンゴモドキも、乱獲や地球温暖化に伴う海水温上昇で急激に減ったとみられるという。一方、情報不足は224種に上った。
日本近海は、世界23万種の海洋生物のうち3万種以上がいるとされる多様な生き物の宝庫だが、生息状況のデータが不足している。評価検討会の座長で海洋研究開発機構の白山義久理事は「絶滅危惧に相当しても、情報不足とせざるを得なかった種も多い。科学的な情報を充実させ、対策を取ることが重要だ」とコメントした。【渡辺諒】

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