安倍総理大臣は衆議院予算委員会で、 大阪・ 豊中市の 国有地が学校法人に鑑定価格より低く売却されたことに関連して、 その 土地に、 ことし4月に開校を計…
安倍総理大臣は衆議院予算委員会で、大阪・豊中市の国有地が学校法人に鑑定価格より低く売却されたことに関連して、その土地に、ことし4月に開校を計画している小学校の名誉校長の昭恵夫人が辞任することを明らかにしました。一方、安倍総理大臣は、小学校の寄付金集めにみずからの氏名が使用されたことに抗議したことを明らかにするとともに、売却などをめぐり一切の関与は無かったと強調しました。 この中で、民進党の福島国会対策副委員長は、大阪・豊中市の国有地が学校法人に鑑定価格より低く売却されたことに関連して、「安倍総理大臣の昭恵夫人は、その土地に、ことし4月に開校を計画している小学校の名誉校長となっていたが、小学校のホームページから昭恵夫人のあいさつが削除された。名誉校長を辞めたのか」とただしました。 これに対し、安倍総理大臣は「妻が学校法人で講演する際、待合室で『名誉校長になってください』と頼まれて断ったが、その後、突然、籠池理事長から講演の場で紹介されて拍手され、『引き受けてもらわないと困ります』と言われて、最終的には受けることになった」と経緯を説明しました。 そのうえで、安倍総理大臣は「妻としては名誉校長を引き受けていることで、子どもたちや両親にかえって迷惑をかけるので辞任させていただくと先方に申し入れた。今回、さまざまな出来事があり、妻とも話して名誉校長の座を退くことになった。こうした出来事があっても、先方から何ら説明もなく、家内から最終的に連絡を取った段階で、『教育者としていかがなものか』と伝えた。先方のホームページには妻が名誉校長ということで載っていたが、こちらの申し出に従って削除したということではないか」と述べました。 また、安倍総理大臣は、学校法人側から小学校名にみずからの氏名を使用したいと申し出があったが、繰り返し断っていたと説明したうえで、「寄付を募る紙に『安倍晋三小学校』とあったのを見て驚がくした。寄付金集めに名前が使われたことは本当に遺憾で抗議し、先方から謝罪があった」と述べました。 一方、安倍総理大臣は学校法人の籠池理事長との関係を問われ、「1対1でお目にかかった記憶はなく、講演をお断りする際に電話で申し上げた。学校法人が運営する幼稚園にもお伺いしていない」と述べるとともに、パーティー券を購入してもらったり、政治献金を受けたりしたことも無いと説明しました。 そのうえで、国有地の売却などをめぐり、「政治家の口利きは無かったのか」と問われたのに対し、「売却、認可の問題に、私と家内あるいは事務所も一切関わっていない。もし関わっているということであれば、私は政治家として責任を取ると明言している。ただ、ほかの政治家が関わっていたかどうかは、私は当然答えられない」と述べました。 さらに、安倍総理大臣は、今回の売却は適法だとするとともに、今後の会計検査院による検査を見守る考えを示しました。 このほか、安倍総理大臣は、学校法人が運営する幼稚園をめぐり、「教育方針などに問題があるのではないか」と指摘されたのに対し、「どういう教育かは文部科学省が責任ある官庁として判断し、認可は大阪府が判断すべきだ。国政の長である私がコメントすることは不適切だ」と述べました。 一方、財務省の佐川理財局長は、近畿財務局と土地を所有する大阪航空局、それに土地を工事する業者の交渉記録について、売買契約が締結されたことを受け、廃棄したことを明らかにしました。