任期満了に伴う名古屋市長選は22日、 14日間の 選挙戦最終日を迎えた。 事実上の 「一騎打ち」 となった、 3期目を目指す現職の 河村たかし氏(68)と前副市長で新人の 岩城正光氏(62)は、 ともに繁華街を巡り、 有権者への 「最後の お願い」 に力を尽くした。
任期満了に伴う名古屋市長選は22日、14日間の選挙戦最終日を迎えた。事実上の「一騎打ち」となった、3期目を目指す現職の河村たかし氏(68)と前副市長で新人の岩城正光氏(62)は、ともに繁華街を巡り、有権者への「最後のお願い」に力を尽くした。
河村氏はこの日、街頭演説や個人演説会を計10カ所こなした。金山総合駅(中区)前の街頭演説では「選挙中に公約を実現した。画期的だよ」と訴えた。公約に「敬老パス利用者のタクシー割引導入」を掲げ、名鉄タクシーが21日から割引を始めたことを指しており、「ようけタクシー使って、経済を活性化してちょー。会社側が負担するで税金投入はゼロだよ」と話した。
名古屋三越栄店(同)前では「わしじゃない候補が市長になったら、もう名古屋城天守閣の木造化はできない。共産党の言う通りコンクリートのままだ」と述べ、最重要公約と位置付ける天守閣木造化の意義を強調。「人類の務めとして、1000年残る宝物を子や孫にプレゼントしよまい」と力を込めた。
岩城氏も計11カ所で街頭演説を行った。支援する自民、民進などの市議に加え、国会議員や県議、公明の一部市議と市街地を練り歩き、「総力戦」をアピール。栄地区(同)のメーデーの会場に出向き、河村氏不支持を表明している大村秀章・愛知県知事に握手を求める一幕もあった。
大須商店街(同)では、児童虐待防止のシンボルカラー、オレンジ色のジャンパー姿で「今必要なのは天守閣木造化ではない。市民の生活、暮らしを守ることが大切だ」と声を張り上げた。市民税減税による減収や天守閣木造化でかさむ事業費など、河村氏の進める政策の影響で「このままでは名古屋が壊れてしまう。もう任せられない。市長を代え、人を大切にする名古屋に変えよう」と訴えた。
元会社員の新人、太田敏光氏(68)も金山総合駅付近などで演説した。【三上剛輝】