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米NSC:マクマスター補佐官の影響力拡大 バノン氏除外

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【ワシントン西田進一郎】 トランプ米大統領が安全保障政策の 司令塔となる国家安全保障会議(NSC)の 構成メンバーを一部見直し、 最側近の バノン首席戦略官兼上級顧問を常任メンバーから外したことが5日、 分かった。 更迭されたフリン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に代わって2月に就任し、 NSCを率いるマクマスター大統領補佐官の 影響力が強まる見通しだ。
【ワシントン西田進一郎】トランプ米大統領が安全保障政策の司令塔となる国家安全保障会議(NSC)の構成メンバーを一部見直し、最側近のバノン首席戦略官兼上級顧問を常任メンバーから外したことが5日、分かった。更迭されたフリン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に代わって2月に就任し、NSCを率いるマクマスター大統領補佐官の影響力が強まる見通しだ。
バノン氏は、大統領選時の陣営最高責任者で、過激な主張で物議を醸してきた人物。白人至上主義や反ユダヤ主義などを掲げる極右思想「オルト・ライト」を先導する右翼メディア「ブライトバート」の会長を務めていた。
トランプ氏は1月28日に署名したNSC改革の大統領令で、国家安全保障問題担当大統領補佐官や国務長官、国防長官らが出席するNSCの常任メンバーにバノン氏を加える一方、常任メンバーだった米軍制服組トップの統合参謀本部議長、情報当局トップの国家情報長官を外した。このため、安保や情報の専門家を外し、政治色の強い人物を加えたことに批判が上がっていた。
今回の見直しで、統合参謀本部議長と国家情報長官が常任メンバーに復帰、中央情報局(CIA)長官が新たにメンバーになった。ただ、バノン氏は常任メンバーから外れたものの、今後も必要に応じてNSCに参加し、外交・安保政策に関与できるとみられる。
バノン氏は中東・アフリカのイスラム圏の国々からの入国を制限する大統領令を主導したとされ、トランプ氏やホワイトハウス内の政策決定への影響力から「影の大統領」などと呼ばれてきた。米メディアによると、今回の見直しはNSCを仕切るマクマスター氏が主張したとされ、政権内でバノン氏の影響力が低下する可能性がある。
バノン氏はこれまで、トランプ氏と安倍晋三首相ら外国首脳との会談後の共同記者会見に同席していたが、5日に開かれたヨルダンのアブドラ国王との会談後の共同記者会見には同席しなかった。
また、フリン前大統領補佐官の在任中は「同格」とされてきた国土安全保障・対テロ担当のボサート大統領補佐官をマクマスター氏の事実上の下位に位置づけた。一連の見直しにより、マクマスター氏の影響力が強化されるとみられる。

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