北朝鮮情勢への 対応が焦点の 1つとなったASEAN=東南アジア諸国連合の 首脳会議の 議長声明が発表され、 各国の 首脳は北朝鮮の 核やミサイル開発に深…
北朝鮮情勢への対応が焦点の1つとなったASEAN=東南アジア諸国連合の首脳会議の議長声明が発表され、各国の首脳は北朝鮮の核やミサイル開発に深刻な懸念を表したうえで、国連の安保理決議を即座に順守するよう強く求めました。 フィリピンの首都マニラで29日開かれたASEANの首脳会議は、加盟する10か国すべてが北朝鮮と国交を結び関係が深いASEANとして、弾道ミサイルの発射など挑発を繰り返す北朝鮮にどう対応するかが焦点の1つとなりました。 その成果をまとめた議長声明が30日発表され、このなかで各国の首脳は、北朝鮮の核やミサイル開発に深刻な懸念を表したうえで、北朝鮮に対し国連の安保理決議を即座に順守するよう強く求めました。 一方、南シナ海をめぐる問題については、直前の草案に記されていた中国の活動を示す「埋め立て」や「軍事化」の文言が削除されるとともに、これまで表されてきたASEAN全体としての懸念の表明も今回は盛り込まれず、「複数の首脳による懸念に留意する」という表現にとどまっています。また、中国の主張を否定した国際的な仲裁裁判の判断も、去年に続いて触れられていません。 会議での南シナ海をめぐる問題の協議については、経済支援を得るため中国との関係強化を進める議長国フィリピンのドゥテルテ大統領が、会議の前に中国に配慮する姿勢を示し、今回の声明は議長国の意向が色こく反映された形となりました。