石油元売り大手、 出光興産の 株主総会が29日開かれ、 昭和シェル石油との 合併を進めたい今の 経営陣を再任する議案が可決されましたが、 大株主の 創業家…
石油元売り大手、出光興産の株主総会が29日開かれ、昭和シェル石油との合併を進めたい今の経営陣を再任する議案が可決されましたが、大株主の創業家は経営陣の再任に反対し、双方の対立が改めて鮮明になりました。 東京都内のホテルで開かれた出光興産の株主総会には、およそ500人の株主が出席しました。出光興産は国内市場が縮小する中、収益力を強化するため、ことし4月に昭和シェル石油と合併する計画でしたが、大株主である創業家の反対で、実現には至っていません。 29日の株主総会では、月岡隆社長など今の経営陣を再任する議案が賛成多数で可決されましたが、創業家側は反対しました。 株主総会のあと、月岡社長は「合併はすべての関係者の利益になると確信している。引き続き、創業家に合併の意義を説明したい」というコメントを発表し、今回、経営陣が再任されたことで合併計画についても過半数の株主の支持が得られたとして、創業家に理解を求めていく考えを示しました。 一方、創業家側の代理人の弁護士は記者団に対し、「経営陣の再任は石油価格の上昇や円高で業績が好調だったためで、合併が支持されたとは思わない。引き続き、合併の撤回を目指す」と述べ、双方の対立が収まる見通しは立っていません。