アメリカの マティス国防長官は、 シンガポールで開かれているアジア安全保障会議で演説し、 北朝鮮は最も危険な脅威だとして中国に影響力を行使するよう…
アメリカのマティス国防長官は、シンガポールで開かれているアジア安全保障会議で演説し、北朝鮮は最も危険な脅威だとして中国に影響力を行使するよう促す一方、中国による南シナ海の人工島の軍事拠点化を厳しく批判し、自制を強く求めました。 アジア太平洋の各国の防衛担当の閣僚などが参加してシンガポールで開かれている「アジア安全保障会議」は2日目の3日、アメリカのトランプ政権から初めて参加したマティス国防長官が演説しました。 この中でマティス長官は、「アジア太平洋地域で最も緊急かつ危険な脅威は北朝鮮だ」と述べ、核とミサイルの開発を加速させているとして強い警戒感を示しました。そのうえで、中国の関与について「中国は北朝鮮が資産ではなく、負債であると認識するだろう」と指摘したうえで、「言葉を行動に移さなければならない」と述べ、影響力を行使するよう促すとともに、トランプ政権としても外交と経済の両面で圧力を強め続ける方針を示しました。 一方で、中国が南シナ海に造成する人工島について、「軍事拠点化や露骨な国際法の無視、他国の国益の軽視などのわれわれは一方的で強制的な現状の変更は認めない」と述べて、自制を強く求めました。そしてトランプ政権としてアジア太平洋地域のアメリカ軍の能力を強化していくとして、この地域の安全保障に引き続き関与していく姿勢を強調しました。